【マレーネ・ディートリッヒ出演DVD ベスト3】
上海特急(1932)
監督=ジョセフ・V・スタンバーグ。共演=クライヴ・ブルック、ワーナー・オーランド、アンナ・メイ・ウォン。
内戦中の中国で、北京から上海に向かう特急列車が舞台。ディートリッヒが演じるのは高級娼婦リリー。ブルックはかつて彼女の恋人だった英国軍将校で、いまなお未練の炎を消すことができないでいる。そこに叛乱軍の指導者がからみ、止められた列車はいつ発車できるかわからなくなる。アカデミー撮影賞に輝いたリー・ガームズのキャメラに注目。
天使(1937)
監督=エルンスト・ルビッチ。共演=ハーバート・マーシャル、メルヴィン・ダグラス、エドワード・E・ホートン。
ディートリッヒをめぐる三角関係がたわいないといって切り捨てる向きもあるが、それはあまりにも皮相な見方ではないか。ルビッチにしては軽く流している部分もないではないが、青二才がひとりとして出てこない彼の世界は健在だし、扉を開け閉めするたびに容姿が変わって見えるディートリッヒの妖しさは他に類を見ない。マーシャルやダグラスの伊達男ぶりも楽しい。
情婦(1957)
監督=ビリー・ワイルダー。共演=タイロン・パワー、チャールズ・ロートン、エルザ・ランチェスター。
ディートリッヒ五十六歳の作品。女神というより演技派として評価されるべきだが、その妖しさはやはり眼を奪う。原作はアガサ・クリスティの『検察側の証人』。舞台はロンドン。話は法廷サスペンス。引き技を使うディートリッヒの役は、殺人事件の容疑者パワー(完成した映画への出演はこれが最後になった)の妻。ワイルダーの語りと、弁護士ロートンの好演に注目だ。
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