引退から46年も経つが、いまだ輝きを放ち続けているアイドル・山口百恵。様々なタイプの歌手、アイドルが次々と生まれた1970年代のエンタメシーンの中でも、彼女の存在は“衝撃”だった。

21歳で「パーフェクト」な引退

 そして大衆は、ずっと山口百恵を諦めきれなかった。引退してからも芸能活動中と同じく、もしかしたら活動中以上に、百恵さんの姿と情報を求め続けたのだ。

山口百恵さん ©文藝春秋

 それは彼女の芸能人生が完璧だった証拠、と言える。1973年にデビューし、歌手、俳優として結果を出し続けた7年間。そして、選んだお相手は、ゴールデンコンビと言われた俳優・三浦友和。さらにはコンサートで自分の言葉ではっきりと、

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「私が好きな人は三浦友和さんです」

 とファンに恋人宣言。そして結婚を45日後に控え日本武道館で行われたファイナルコンサートでは、最後の曲を歌う前に、

「私のわがまま、許してくれてありがとう。幸せになります」

 と語り、ステージにマイクを置き、去っていったのだ。「さよならの向う側」という名曲を残して――。

 パーフェクト、である。全盛期に辞めるという選択に賛否両論はあったにせよ、ファンへの義理の通し方は、否定的意見の人さえ文句のつけようがないものだった。

日本武道館での山口百恵ラストコンサート ©文藝春秋

 しかもこのとき、山口百恵さんはまだ21歳。人生何周目なのか。彼女は、すべてにおいて早いのである。わずか13歳でオーディション番組「スター誕生!」に友達と一緒に応募。見事決戦に進み、十何社ものスカウトマンがプラカードを挙げた。

 その後ホリプロに入り、1973年「としごろ」でデビュー。その翌年、1974年にはもう、夫となる三浦友和とグリコのCMで共演するのだ。