ポイント
「口下手」でも交渉はうまくいく
ビジネスもプライベートも交渉だらけ
「交渉」というと、まず思い浮かぶのはビジネスシーンでしょう。
取引先との契約で、相手から情報を引き出しつつ、いかに自分に(あるいは双方に)とって、よりよい条件に持っていくか。こういった場面をイメージする人は多いかもしれませんが、ほかにも交渉が必要になる場面はたくさんあります。
たとえば、上司から振られた仕事を、どう進めるか。なるべく自分に都合のいいように進め、自分に無理のないタイミングで提出したいものですが、それを一方的に主張したら、上司の覚えが悪くなるだけでしょう。
上司がその仕事を自分に振った背景や意図などを踏まえて、進め方や納期をすり合わせていく必要があります。
これは、つまり上司=相手が抱える本音や事情を聞き出しつつ、合意点に持っていくということですから、立派な交渉なのです。
仕事の場面だけではありません。プライベートでも交渉が必要な場面はたくさんあります。
たとえば、休日のデートはどう過ごすか、夏休みの家族旅行はどこに出かけるか、というのを決めるとき。予定を詰め込むか、「何もしない時間」を作ってのんびり過ごすか……。
相手の本音が見えなかったり、意見がぶつかったりしたら、やはり、互いに気持ちよく過ごせるようにすり合わせが必要になります。これだって立派な交渉なのです。
家族旅行の相談をするなかで、お母さんは「子どもたちを自然に触れさせるために、アウトドアで遊べるような場所に行こう」といい、お父さんは「軽井沢の貸別荘に泊まろう」といったとしましょう。
ここで、お母さんは考えました。「軽井沢にもアウトドアで遊べるところはあるだろうから、夫の案に乗ろう」。ところが、いざ軽井沢の貸別荘に着いてみると、お父さんは、ろくに子どもを連れ出そうとせず、のんびりしているばかりです。
当然、お母さんは納得がいかないでしょう。「軽井沢まで来て、何も遊ばずに過ごすなんて……!」と。