私は離婚の相談も多く受けていますが、こうした不満が積もり積もることが、家庭内不和の一番の原因だったりしますから、「たかが休日の過ごし方」と侮ることはできません。

発言のなかに隠れた本音を探る

さて、この夫婦は、いったいどこで間違ってしまったのでしょうか。

時計を戻せば、「アウトドアで遊べるところか、軽井沢の貸別荘か」というところで、互いの本音、ニーズをもっと詰めるべきでした。まさに「交渉」が必要な場面だったのです。

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お母さんを主人公として考えてみましょう。

自分のほうには、「子どもを自然のなかで遊ばせたい」というニーズがありました。間違いだったのは、お父さんの「軽井沢の貸別荘に泊まろう」という提案を聞いて、「アウトドア遊びができそうだ」と思ったこと。いわば勝手な期待を抱いてしまったのです。

人は「自分にとって都合のいい解釈」をしがちです。しかし、「きっとこうなるだろう」という独りよがりの期待をすると、お互いの認識のずれが生じ、トラブルが起こってしまうのです。

では、どうしたらよかったのでしょう。

お父さんが「軽井沢の貸別荘」を提案してきたのはいったいなぜなのか。発言のなかに隠れた本音を探ればよかったのです。

たったひと言の質問

そこでひと言「どうして貸別荘で過ごしたいの?」と聞いてみる。「どうして?」は万能の質問です。そう聞けば、「たまの休暇は、のんびり過ごしたいんだよ」という本音を引き出せたに違いありません。

たったひと言の「どうして?」という質問が、すばらしい休日を家族で過ごせる第一歩となるわけです。

しかし、「のんびり過ごしたい」というお父さんのニーズを100パーセント飲んだら、子どもたちを自然のなかで遊ばせることができませんから、こちらのニーズが満たされません。

さあ、ここからは次のステップです。

「そっか、のんびりしたいんだね。いつもお疲れさま。じゃあ、最初の2日間は思いっ切りのんびりして、あとの3日間は遊ぶっていうのはどう?」
「もし軽井沢に、子どもが喜びそうなアスレチックがあったら、どうかな?」
「もし軽井沢に、よさそうなキャンプ場があったら、どうかな?」