NHKの教育番組『おかあさんといっしょ』の「たいそうのおにいさん」として親しまれ、現在は体操インストラクターやタレントとして活動する佐藤弘道さん(57)。2024年6月に10万人に1人と言われる希少疾患の「脊髄梗塞」を発症して、下半身麻痺に陥った。
現在は自分の足で歩けるまでに回復した彼に、下半身麻痺による排泄障害、リハビリのメニュー、退院1ヶ月に出演した『おかあさんといっしょ』65周年特番などについて、話を聞いた。(全4回の3回目/つづきを読む)
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下半身麻痺により、排泄にも支障が
――下半身が麻痺すると、やはり排泄にも支障が生じますよね。
佐藤弘道さん(以下、佐藤) それがキツかったですね。大変なことだらけでしたけど、自分一人でトイレに行けないというのが、一番キツかったです。でも、僕の担当に男性の看護師さんがいて、その方が「話しづらいことは僕が全部聞くから」と言ってくれたんです。便の処理に関しても「僕がやるから」と。
ベッドの上で便を出すのですが、必ず指を入れて残っていないか確認してくれて。やっぱり最初は抵抗がありましたけど、一度やってもらうと、「もうこの人に任せられるな」と。その看護師さんだけでなく、本当に皆さんに助けてもらいました。自分が患者という立場になって、「医療従事者の方たちって、こんなにすごいんだな」と改めて実感しました。
地方の病院から東京に転院
――地方の病院に3週間入院した後に、東京の病院に転院を。
佐藤 はい。特急と新幹線を乗り継いで、7時間半ぐらいかけて東京に。梗塞系の疾患は気圧によって悪影響を受ける危険性があるので、飛行機が使えなかったんです。それで陸路で帰りました。
東京の病院で毎日リハビリを繰り返すうちに、だんだんと自分だけで座れるようになり、立てるようになり、車椅子からベッドへの移動もできるようになってきて。リハビリの効果が目に見えて出たことで、さらにやる気が出ましたね。
――リハビリは1日にどれくらい行うのですか。
佐藤 1コマ30分から40分を、1日に3、4コマです。合計で2~3時間ぐらいですね。あとは自主トレーニングもできるので、やろうと思ったらもっとやりますね。
リハビリ病院に転院してからは、部屋で汗だくになりながら自主トレをやっていて。看護師さんは僕が自主トレをやってるとは知らなかったみたいで「佐藤さん、1日に3回ぐらいパジャマを替えますね」とビックリしてました。

