日本に住む外国人は2025年6月末の時点で、すでに395万人を超えている。同時に、同年7月の参議院選挙や先日行われた衆議院選挙で「日本人ファースト」を掲げた参政党が議席を増やしていることからもわかる通り、外国人に対する抵抗感も強くなる一方だ。

 ここでは、移民政策や多文化共生を専門とする関西国際大学客員教授・毛受敏浩氏の『移民1000万人時代 2040年の日本の姿』(朝日新書)より一部を抜粋。移民が増え続けている“本当の理由”についての詳しい解説をお届けする。(全4回の1回目/続きを読む)

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人口減少が引き寄せる外国人労働者

 移民の急増は、政府が移民政策をとっているからでしょうか。確かに技能実習制度の改革に伴う在留資格としての「特定技能」、「育成就労」の創設や、外国人に対する日本語教育の推進など、近年、政府は積極的に外国人労働者を受入れる政策をとっており、もちろんそれは関係しています。

 しかし、それを引き起こしている最大の原因は“日本人の人口減少”だと筆者は考えます。つまり、日本人の減少を一定レベル補う形で、日本人の減少に反比例して日本に住む外国人は増え続けているのです。すなわち日本社会が外国人を求めており、日本の人口減少が続く限り、その増加は続くと考えられるのです。

 人口減少期に入った日本社会は恒常的に不足する人材を女性活躍、高齢者の継続就労、IT化によって補ってきました。そうした努力の結果、女性の就業率はアメリカをすでに超えるまでになりました(2020年時点で日本の女性の生産年齢人口の就業率は70.6%で、OECD38ヵ国中13位。米国は26位)。また高齢者の就業率はOECD諸国の中で、韓国、アイスランドに次いで三番目となっています。

 AIの活用も急速に拡大していますが、それでも人手不足は解消せず、逆に一層深刻になっています。それは日本の若者の数が激減しているからで、今後もさらに減っていきます。人手不足、人口減少によって引き起こされる負の部分を少しでも補おうと、社会のあらゆる分野が海外から外国人を引き寄せる磁石の働きをしているのです。