経済学者・成田悠輔さんがゲストと「聞かれちゃいけない話」をする連載。今回のゲストは、前日本銀行総裁の黒田東彦さんです。(構成・伊藤秀倫)

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 成田 では、いまも日銀総裁だったら、まず何をされますか?

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 黒田 一つは、(異次元緩和で国債を大量購入したことで)膨れ上がった日銀のバランスシートを減らすということですよね。

前日銀総裁の黒田東彦氏 Ⓒ文藝春秋

 ただ国債は満期が来れば償還されるので、バランスシートは自然と縮小していきます。むしろ急激に減らすことで市場にショックを与える方が怖いし、財務的に差し迫った問題があるわけでもないので、慌てる必要はないと思います。

 こう言うと「国債の金利が上がると、逆ザヤになって日銀は債務超過になるんじゃないか」と余計なことを心配する人がいるんですが、実際は、再投資によって利回りの高い国債に徐々に入れ替わるため、計算上、深刻な問題にはなりません。

 成田 利回りが高まった新国債への再投資で生まれる利益が緩衝材になるということですか。

成田悠輔氏 Ⓒ文藝春秋

 黒田 そう。その入って来る分を計算すると、債務超過にはほとんどならない。ついでに言うと、スイス国立銀行やオーストラリア準備銀行は過去に何度か債務超過になってますが、彼らは「まったく問題ない。債務超過が政策運営に支障をきたすことはない」という認識でした。

 成田 黒田さんも同じ認識ですか?

 黒田 そうそう。平気。債務超過になってもなんてことない。

 成田 それ、見出しでお願いします。「債務超過、ドンとこい」。

 黒田 (笑)。