「出てけ」

宮脇 大反対でした。ひきこもった後、苦労してやっと見つけたバイトを辞めたので「何考えてんねん、なめてんのか」とめっちゃ怒られました。親が私の通帳から全額お金をおろして、パンと目の前に置いて。「これ持って出てけ」と家を追い出されました。

──怖い……。

宮脇 心配かけたんだと思います。ボランティアとしてアイドルをしていた時は「好きにやったらいいんじゃない?」と見守ってくれていましたが、仕事を辞めてアイドルに本腰を入れるとなると「話が違う」と。

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「散々ひきこもったくせに、まだ遊ぶのか。同級生はみんな働き始めているのに、歳いくつだと思ってんの?」と。しかも一度もステージに立ててないのに「一体あんたは何になりたいの?」と。何になりたいかは自分にもわからないけど、負けたくなかったんです。ずっとなりたいものになれなかったから。自分でチャンスを掴む方法がわからなくて。

 でも、今やっと自分にやれることが目の前にあって、今しか挑戦できない。お金儲けはいつからだってできるし、親がそれを迷惑だというんなら出ていこう、と決めました。

叔父・陣内智則も不安に…

──宮脇さんの叔父さんはタレントの陣内智則さんですが、当初は陣内さんからも諭されたとか。

宮脇 「アイドルは甘い世界じゃない。舞依ちゃんにはムリ。普通に働きなさい」と言われました。ただ、叔父さんは結局、その後ラジオで宣伝してくれたり、MVにも出演してくれたり。めちゃくちゃ応援してくれています。

──ご自身が変わったターニングポイントはいつですか?

宮脇 2018年にメンバーが一気に半分まで減り、4人になったことがあって。アイドル業界ではよくある、メンバー間のごたごたが色々あったんですけど……。それまでは、私はいつも誰かの後ろに隠れて歌わないポジションだったのに、4人になると歌わざるを得ない状況になりまして。「やばい、隠れる場所ないぞ」と。

©山元茂樹/文藝春秋

──ご当地アイドルって、食べていくのも難しいですもんね。

宮脇 全然食べていけなかったです。交通費が出たらラッキー、くらいで。メンバーが卒業した次の日から新体制が始まるので、新しいフォーメーションを組んだりといった準備が始まりました。卒業公演と並行して、次の新体制の準備も始めてました。かなり試行錯誤していたと思います。

──グループ存続の危機だったんですね。