創立40周年を迎えたジャパネットホールディングスの業績が好調だ。2025年12月期の売上は、過去最高だった前年の2725億円を上回る約2950億円を見込む。好調の背景にあるのは、プロスポーツクラブの運営やクルーズ事業といった事業の多角化だ。

 とはいえ、多くの人が「同社といえば」で思い浮かべるテレビ通販にもまだまだ注力しており、通販事業は売上の大半を占める稼ぎ頭だ。特に家電を中心に売上が成長している。

 高い声と圧倒的なプレゼン力で知られる創業者の髙田明氏が引退して10年以上がたち、かつテレビが「オワコン」とされる昨今でも、「テレビ通販は最大の『認知の場』」として工夫を重ねている同社の取り組みを、専務取締役の田道祐樹氏に聞いた。(全3回の2回目/続きを読む

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地上波のCM枠を活用した「90秒の生放送ショッピング」も人気コンテンツだ。同社といえば、やはりテレビショッピングを思い浮かべる人も多いはず(写真提供=ジャパネットホールディングス)

多すぎた商品を絞り込んだことで生まれた「いくつものメリット」

 ジャパネットたかた 専務取締役の田道祐樹氏は、同社の通販事業を語るうえで、「『厳選集中』は欠かせないキーワード」と強調する。

「かつては約8500点を販売していましたが、2016年に思い切って最大777点に絞り込みました。売上の80%以上を構成しているのは、約100商品に限定されると分かったためです。この実態を受け、バイヤーが自信を持って本気で勧められる高品質の製品だけを残す決断をしました」(田道氏)

ジャパネットの通販における「人気のカテゴリー」一覧(ジャパネット公式通販サイトより)

 商品を減らすにあたり、まず「メーカー」を絞った。さらに、機能性と価格のバランスなども突き詰め、顧客が確実に満足すると思う製品だけを厳選する。ピラミッドの頂上にある最も強い製品だけを売るイメージだ。

売上額の80%以上は「ジャパネットのオリジナルモデル」商品が占める。写真は人気の日立の掃除機(ジャパネット公式通販サイトより)

「当社の通販事業は、売上額の80%以上がジャパネットでしか買えないオリジナルモデルです。例えば、通常はトレードオフの関係にある『軽さ』と『パワー』を両立させた日立の掃除機『ラクかるパワーブーストサイクロン』のように、当社流の付加価値を持たせています」(田道氏)

 1つのアイテムをより多く売ることができるようになった結果、コスト競争力も高まった。最安値を謳うわけではないが、機能に対して納得感のある価格で提供できていることが、購買につながっているという。購入者の平均年齢は約70歳で、男女比率は半々だ。