高齢になれば、男性のほとんどに発生する前立腺がん。発見が遅れれば、排尿障害や歩行障害など、QOLを著しく害する恐ろしい疾患である。検査の正しい受診法から食習慣まで、前立腺がんを防ぐ4大メソッドをご紹介!(初出:「週刊文春 電子版」2025年11月20日号)
患者数は1975年から46年で約40倍に増加
「男性のがんの中で、最も罹患者が多いのが前立腺がんです。主な原因は加齢で、50代から増え始め、70代後半でピークを迎えます。罹患者の8割以上は65歳以上の高齢男性。初期の自覚症状はほとんどなく、血尿や痛みなどの症状が出る頃には進行している可能性があるため、シニアは細心の注意を払うべきです」
そう話すのは、老年科専門医で、名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科の下方浩史教授である。これまで、40年以上に渡って老年病(高血圧症や糖尿病、動脈硬化などを指す)の研究を続けてきた。
前立腺とは、男性だけが持つ生殖器官の一部。精子の分泌や排尿に関係する栗のような形をした臓器である。国立がん研究センターによれば、前立腺がんの患者数(2021年)は95,584人。
「1975年の前立腺がんの罹患者は2,412人だったので、46年で約40倍に増えています」
罹患率は75〜79歳で最も高くなり、80代、90代と高いまま推移する。
一方、死亡者数はどうか。厚生労働省「人口動態統計」(23年)によれば、前立腺がんによる死亡者数は13,429人で、男性がんの第6位だ。
「国立がん研究センターの集計(14〜15年)によると、前立腺がんの5年生存率は、ステージ1〜3では約100%。早期発見で助かるがんなのです。ただし、ステージ4では60.1%と急降下する。リンパ節や骨などにがんが転移する前に発見し、適切に対処して前立腺がんの進行を食い止めることこそ、命を守る最善の手段です」
そこで、「90歳まで健康長寿」を目指す男性シニアのために、前立腺がんの進行を防ぐ4大メソッドを詳述する。
《この続きでは、●50代後半からはPSA検査を ●予防に役立つ3大食品とは? などのトピックを下方先生の解説とともに取り上げている。記事の全文は「週刊文春 電子版」で読むことができる。また、本連載をまとめた書籍『90歳まで健康長寿』も好評発売中》

