「大谷翔平」でも「村上宗隆」でもない、いの一番に招集を決めた選手とは?
それは西武の源田壮亮とソフトバンクの周東佑京。三冠王のヤクルト・村上宗隆や、MLBのカブスでプレーする鈴木誠也といった日本を代表する強打者ではなく、守備と足のスペシャリストの名前が頭に浮かんだのだった。
「30人と限られている中で、例えば代打がもう1人欲しかった。これは点を与えない形をベースにしているので、最悪しょうがないじゃないですか。ピッチャーが足りなくなるよりも、こっちの方がまだ許されるっていうそういう順番の付け方ですね。もちろん嫌なんですよ。これもできる限り、その中でも足りなくならないようにやっていきたいんですけど、その優先順位を付けているというだけですね」
自分で定めた前提条件から丁寧に教えてくれた。そして、間を置かずに言葉をつないだ。
「守備固めというか最も守備のうまい源ちゃんがいて、最も足の使える周東がいる。それが最初のメンバーに決まっているわけですよね。守備の人を絶対一人、足は絶対使える人を一人。だから翔平とかダルとか絶対欲しかったですけど、頭の中でどうしてもということで先に決めていたのはこの2人なんです」
インタビューを聞きながら正直、意外だと思った。チーム作りとは野手と投手で軸になる選手がまず決まり、そこから適材適所で補う部分を探っていくものだと考えていたからだ。
栗山がイメージしたものはアメーバだという。いかなる形状にも姿を変えられるし、動かすことができる。一定の型にはめて戦うのではなく、あらゆる状況でも柔軟に対応できる組織になることを強く求めたのだった。
栗山がどれだけ編成を重要視していたかがわかる発言がある。
「これでもう80%は仕事が終わったなっていう。あとは信用するだけ。こっちが間違わない。大事なシーンで下手な手を打たないということだけかなと思っていた」
全ては自分が決断できるかどうかにかかっていると言わんばかりの考え方だ。発表当日のメモにはひと言、力強い文字が刻まれていた。
【1年かけたメンバー 必ず勝つ】
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