「タレントに会える」その一言が、19歳女子大生を地獄へ落とした。
スカウト男の巧妙な罠、偽名の名刺、密室の撮影――40人近い女性を毒牙にかけた強姦男の「驚きの犯罪手口」とは……。平成19年、常識を覆した凶悪事件をお届け。なおプライバシー保護のため、登場人物はすべて仮名である。(全2回の1回目/続きを読む)
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芸能関係と偽って…
被害者の女子大生・星川恵さん(当時19)は、若者が多い繁華街にあるタレントグッズショップの前で声をかけられた。
「芸能スカウトの者ですが、ちょっとよろしいですか?」
その男が差し出した名刺には『Jコネクション代表・宮本健太郎』と書かれていた。
「何でしょうか?」
「私、大手タレント事務所の関連会社の者ですが、ちょっと困っているんですよ……」
男が言うには、休憩中のタレントの話し相手をアレンジ(調整)していたところ、予定の女性がドタキャンしてしまい、代わりの女性を探しているのだという。
「あなたほどの美人なら文句なしなんですが……。ちょうど今、グループタレントがテレビ局で仕事していて、近くのホテルで休んでいるんですよ。時間がないんで、事態は急を要している。彼らに会ってやってくれませんか?」
男の説明によると、Jコネクションなる会社は「タレントの管理」が業務だという。人気タレントといえども、一人の若い男なので、異性に興味を持つのは仕方ない。だが、それが原因で思わぬスキャンダルに発展すると、タレント生命を失いかねないので、厳選した信用できる女性をあてがい、そのようなトラブルを未然に防ぐため、自分たちの部署が設けられているということだった。
「本当ですか?」
「もちろんですとも。何なら詳しく説明しますから、そこでお茶でも……」
