その結果が8回に出ているのではないでしょうか? 日本はセ・パともに得点割合は8番目で、セ・パ合計も8番目です。順位は1つしか違いませんが、メジャーは2回を上回る7番目です。これはいい打者が1、2番で、3、4番に据えるより打順が回ってきやすいということでしょう。

 先ほども説明しましたが、初回だけの得点確率と得点数を上げるのであれば、日本の「4番最強説」は正しいのですが、トータルで全体の得点能力を上げるという観点なら、メジャーの「2番最強説」の方がいいのではないでしょうか。

 もちろん、チームのメンバー構成によっても違いはあります。あまりにも下位打線に打てないバッターが多いのなら、初回で得点を奪って逃げ切る「4番最強説」で組む打順の方がいいのかもしれません。

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 特にDH制のないセ・リーグは、そうした方がいい可能性は高まるでしょう。しかし2番に小技が利く選手を置くぐらいなら、4番を打つ選手を3番にした方が、打席数も上がるし、得策だと思います。

 走力との兼ね合いも考慮する必要が出てくるでしょう。打力があってもあまり足が遅いと、塁上で流れが止まってしまいます。身体能力が高い選手が多いメジャーの強打者は、比較的スピードのある選手が多いと思います。しかし日本のパワーヒッターは「長距離砲」=「足が遅い」という傾向があります。その場合、2番に上げると弊害が出る可能性はあります。3番ぐらいがいいのではないかと思います。

“4番ではもったいない”バッターとは

 最後に具体的な話をします。ヤクルトの村上選手は4番を打っていますが、意外と走力があります。警戒されている中、盗塁はできませんが、隙を狙って盗塁するぐらいのスピードがあるのです。それならば4番はもったいない。メジャー流の2番を打たせていいバッターだと思っています。

村上宗隆 ©文藝春秋

 逆に巨人の岡本選手やソフトバンクの山川穂高選手はどうでしょう? 2人とも走力はありませんが、4番より打席が回ってくる確率が高い3番の方がいいと思っています。

山川穂高 ©文藝春秋

 下位打線が打つのなら、大谷選手のように1番に最強のバッターを置いた方がいいでしょう。

 個人的な結論になりますが、総合的に考えると、「4番最強説」はもったいない部分が多く、「2番最強説」にしなくても、打席数が多く回ってくる3番が適切だと思います。