しかし嵐が活動休止してから数年間、コンサートが開かれる気配はありませんでした。そのためしびれを切らして、経済的な事情から「またコンサートが決まったら入会しよう」と一度退会したファンも多くいました。

 また、現時点でSTARTO社が管轄するファンクラブには“自動継続”の機能がないため、「うっかり更新を忘れた人」も一定数いたようです。

「家族のための出費が重なり、会費を払い続ける余裕がなかった。活動が再開したらすぐに再入会するつもりだったのに……」「妻は大の嵐ファンなのに、たまたま今回だけ更新しそびれてしまった。なんとか救済してくれないか」など、SNSには落胆の声があふれましたが、嵐はファンクラブの新規入会受付も一度ストップし、ラストツアー発表時に会員だった人だけに応募権利を与えたのです。

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 この決断は「いつ会えるか約束できない間も、献身的に会費を納め続けてくれたファン」の恩義に応えるものだったと思います。

©文藝春秋

 もし後からファンクラブに入り直してもチケットに応募できるようにしていれば、転売目的で入会する者たちまで群がってしまい、本当に届けたい人にチケットが届かなくなってしまうーー。それを避けるための“倍率の低下”は、あらかじめ計算どおりだったのではないでしょうか。

嵐コンサートでは異例の「当選のご案内をできる見通しです」

 今回のチケット受付は、3次応募まで行われました。

 2025年11月に始まった1次応募では、応募者は東京・大阪・名古屋・福岡・札幌の5つの都市から第1希望~第3希望までエントリーでき、第4希望として「いつでもどこでもよい」、もしくは「(第1~第3希望以外は)希望しない」のいずれかを選ぶことができました。

 初回の当落結果を受けて2026年1月に始まった「注釈付き」の2次応募では、前回当選した人も含め、応募資格を持つすべての会員の申し込みが認められました。注釈付きはステージが見づらいなど難がある可能性の高い席ですが、それを承知で応募した会員も多かったことと思います。

 2次応募までで大部分の会場はほぼ満席に至ったと推測されますが、2月には東京以外の4会場について、予想外の特別第3次受付がありました。

 第3次受付は、その時点で未当選の会員のみ応募可能で、特筆すべきは「定員に余裕のある北海道公演をお申込みいただくことで、当選のご案内をできる見通しです」との注意書きがあったことです。

「北海道公演なら当選の見通し」というファンクラブ会員へのメール

 嵐のコンサートはつねに争奪戦だったことを考えると、あらかじめ当選が確約されているのは、きわめて異例です。