地元民は「土管がドッカーン!」とお祭り騒ぎ

 この渋滞には地元に住む方々も、いい迷惑……と思いきや、「これは珍しい!」とばかりに野次馬のように押し掛け、写真を撮りに行った方も相当数いたようだ。

 そして、こういった非常事態でも発せられる「大阪人ならではのセリフ」を、筆者をはじめ複数の人々が確認している。「えらい事態やな? これこそ『土管がドッカーン』。ハッハッハッ!」とか。細かいことを言うと、土管ではなく鉄管なのだが、野暮なツッコミは置いておこう。

「土管がドッカーン」というギャグ以外に、地元の方々からは「このトラブルで下水工事を止めたりしないでほしい」という声も聞かれた。

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下水工事の貯留施設となる「豊崎西公園」(タコさん公園)では、既にかなり工事が進んでいる(大豊建設公式サイトより)

 いまや大阪市の心臓部でもある「梅田」エリアは「『埋田』が転じて『梅田』となった」という地名のいわれが残るほどに地盤が軟弱で、想定外のゲリラ豪雨などによる浸水も起こりやすい。冒頭で触れたように、直近では導水管を埋め込んで雨水を貯留施設に流す工事が進んでいた。これは茶屋町エリアの洪水を防ぐための地域の悲願でもあったという。

 こういった都市部の浸水被害を防ぐ工事は東京23区内だと58か所もあり、珍しいことではない。今回の鉄管隆起がリスク検証を求められることは確かだが、高潮・浸水リスクを抱える大阪市での防災工事は、隆起事件を参考にしたうえで、変わらず進められてしかるべきだろう。

飛び出した鉄管は、時間をかけて地中へ沈んでいき……

 さて、13mもの高さまで屹立してしまった鉄管は、その後どうなっていったのか? 写真と合わせて時系列で追ってみよう。

11日、午前11時31分時点の鉄管(筆者撮影)
消防車や給水車が入れ替わり立ち替わり到着、鉄管に給水していく(筆者撮影)

 午前6時50分の時点で高さ13mに達していた鉄管は、午前11時31分の時点ですでに1~2mは沈下しているように見える。

 隆起した鉄管は、中に満ちていた地下水が抜かれており、埋め戻すためにはふたたび注水を行い、沈めていく必要があるという。現場には給水車、消防車などが頻繁に出入りし、鉄管に水を供給しては去っていく。