笑顔を向けながら吟味する銀行
銀行の笑顔にも安心しないことだ。銀行員は常に慇懃無礼な存在だ。あなたが窓口に行って住宅ローンを申し込む際、彼らはにこにこと笑顔を向けながらすでにあなたを吟味している。
まず、あなたが何者であるかだ。それはあなたの頭の良さ、偏差値でもなく、人柄がすぐれているかでもなく、ましてやイケメン、美人かどうかも関係がない。あなたがどこに勤めているかだ。あなたのブランドではなく、あなたの後ろにぴかぴかの上場企業が映っているかどうかに関心があるのだ。
自営業の評点は低い。独立起業していることは銀行員からみればリスクの塊だ。いっときの稼ぎや将来の成功確率などどうでもよい。毎月確実に給料が入ってくるか、それがどれだけの金額で、しかも長年にわたって受け取れるかどうかだ。上場大企業勤めはこの基準をクリアしてくれる頼もしい存在だ。つまり大企業サラリーマンは大歓迎だ。
ましてやフリーランスなんて全くの問題外。この手の客が窓口に来ると、銀行員の顔から愛想笑いは消え、ひたすら渋面をしてリスクを語り始める。
結論として銀行はローン返済に必要な給与債権がいかに安定しているかを見ているだけで、あなたの人生に興味を持っているわけではない。
過大な期待をしてはいけない
大企業サラリーマンほど大手ブランドの新築マンションを好んで買おうとする。町の不動産屋になど出向かない。したがって町の不動産屋が上客としてもてなすのは地元の大地主だ。彼らが先祖伝来所有する地所の管理を請け負い、彼らはその家で相続が起こることをひたすら待ち続ける。アパートや賃貸マンションの管理料などは額としてしれたものだが、相続が起これば相続税支払いなどで物件を売却するケースが出てくる。仲介手数料をがっぽりいただけるチャンスが到来する。
銀行もこうした地主が建設するアパートやマンションに積極的にお金を出す。こちらが一番の上客。次いで大企業サラリーマンの住宅ローンだ。
つまり大地主でも大企業エリートサラリーマンでもない一般人の人生に対して、不動産屋も銀行もなんの興味もないのである。彼らの対応に過大な期待をしてはいけないのには立派な彼らなりの理由が隠されているのだ。
