彼の本は建前、彼の手紙は本音。
――小泉八雲については事前にどのくらい調べて挑まれました?
オーディションを受ける前、映画の『怪談』を観ました(注:小泉八雲の「雪女」「耳なし芳一」などを映画化したオムニバス。65年)。決まってからは、彼の本をほぼ全部読んで。彼の手紙はすごく役に立ちました。彼の本はやはり建前。彼のなりたい姿、気取っている雰囲気があります。だけど彼の手紙は本音。
――誰に出した手紙ですか?
いろんな人。(イライザのモデルになっている)エリザベス(・ビスランド)とか、いろんな友達がありました。先輩もありました。彼は人生じゅう、ずっと交換しました。たくさんの手紙を。
――どんなことが手紙に?
(英語で)ドラマでもそうですが、彼は短気で怒りっぽくて、正しくないことが大嫌い。それが手紙にも表れているんです。あと、アメリカでは歓楽街の常連で、女性関係も結構豊富。友達への手紙にはそのことを赤裸々に書いていて。日本ではセツに出会って幸せになったけれど、以前はそういう一面があった。エリザベスが書いた伝記には、全然書かれてないけれど、彼のアメリカ時代に焦点を当てた別の伝記『さまよう魂』は、そういった“影”の部分に踏み込んでいて。それが僕はすごく面白かった。
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他にも、俳優になろうと思ったきっかけ、20歳を過ぎて日本語を勉強しようと思ったきっかけ、初めて大好きになった日本アニメなど……トミー・バストウさんの半生が余すことなく語られた記事全文は『週刊文春WOMAN 2026春号』で読むことができます。
写真:佐藤亘
Tommy Bastow
1991年イギリス生まれ。2008年、『ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日』でメジャー映画に初出演。18年よりアメリカに進出。24年、エミー賞受賞ドラマ「SHOGUN将軍」のマルティン・アルヴィト司祭役で注目される。
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連続テレビ小説「ばけばけ」
明治時代に来日し、日本に帰化したギリシャ生まれのイギリス人英文学者・作家の小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻、セツをモデルにした物語。ヒロインは、松江の没落士族のひとり娘で怪談好きの松野トキ(髙石あかり)。松江に赴任した英語教師レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)と出会い、人生が変わっていく。
【NHK総合 毎週月~土曜 午前8時ほか。3月28日(土)まで放送 ※土曜は一週間の振り返り】



