「この人と絶対に組まないといけない」

金メダルを手にする2人。JMPA

 2人は出会った日のことをこう振り返る。

「自信をなくして、ペアを続けることさえ分からなくなっていた時期。『この人と絶対に組まないといけない』と確信しました」(木原)

「悩んでいたからか、今に比べると暗い印象でした(笑)」(三浦)

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 共に歩むことを決めた2人は、またたくまに力を伸ばしていった。

「様々な苦労を乗り越えてきたぶん、素晴らしい相手と一緒に滑れるだけでも凄いことでした」(木原)

 幸せそうに滑る2人の自然な笑顔はトレードマークになった。

ポジティブな声がけが2人のパワー源に

今年2月のミラノ・コルティナ五輪。Asami Enomoto/JMPA

 結成した当初の2人は、木原が27歳、三浦が17歳。兄妹というよりも、大人と子供ほどのメンタル的な差があった。当時、2人の関係をこう語った。

「私が練習の調子が悪くて落ち込んでいると木原選手が『大丈夫、今日が悪くても明日から頑張ろう』と言ってくれて、前向きにしてくれました。試合でも、私はミスすると相手に申し訳なくなって縮こまってしまう。そんな私を笑わせたりして気持ちを支えてくれました」(三浦)

 一方の木原は、こう考えていた。

「僕は割と生真面目に考えて、完璧主義に考え込んでいってしまうところがあります。でもブルーノコーチからこう言われたんです。『物事を上手くやりたいなら、常にポジティブでいることだ』と。これは僕のペア人生を変えた言葉。ペアの相手に、常にポジティブな言葉をかけるようになりました」(木原)

 9歳上の木原が、常にポジティブな声がけを意識し、三浦の力を引き出す。その関係性が、2人のパワー源となっていった。