「うちのおばあちゃん、世界記録に挑戦したんだ」――。そんな未来を目指し、49歳でバイクにまたがった女性がいる。

 4人の孫を持つ黒木伴井さんは、53歳で海外レースに出場し、ついには世界記録を更新。彼女はなぜ新しいことに挑み続けるのか? インタビュー後編をお届けする。(全2回の2回目/最初から読む

彼女はなぜ49歳でバイクデビューを? ©志水隆/文藝春秋

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10代に混ざって合宿免許に

――49歳で二輪免許に挑戦したそうですが、いかがでしたか?

黒木伴井さん(以下、黒木) 教習所通いに何ヶ月もかけると、習ったことをどんどん忘れてしまうだろうと思ったので、合宿免許に行くことにしました。途中で嫌になっても簡単に逃げられないように、地元の千葉ではなく埼玉県の合宿免許教習所を選びました。

 若い人ばかりのイメージでしたが、実際には16歳の子や、同年代の方、おじいちゃんまで色々な方がいて、楽しい経験になりました。

 教習では、最初から「乗ってみてください」と言われて、私は転んでばかり。でも、転んだ時にバイクを起こすのだけは上手だと褒められました(笑)。学生時代は体操部だったこともあるので、体力には自信があるんです。

――免許を取ってからは、すぐに乗り始めたのですか?

黒木 免許の取得後も、注文したバイクが届くまで3ヶ月ほど待っていました。ヤマハの「SR400 Final Edition」なのですが、私が免許を取った2021年に国内モデルの生産終了が決定し、それを記念して発売された最終モデルなんです。昭和の仮面ライダーが乗っていたようなクラシックなタイプで、私の理想通りでした。

愛車のSR400 Final Edition(写真:本人SNSより)

――バイクでは、どんなところに行くことが多いですか?