大成建設で16年もの長きにわたって社長、会長を務めてきた山内隆司。“大成建設の天皇”と呼ばれた山内氏が、ジャーナリスト・森功氏の取材に、安倍政権時代の秘話を明かした。(敬称略)

◆◆◆

政府専用機の乗り心地は?

 山内は第二次安倍政権時代の「地球儀を俯瞰する外交」に寄り添い、ビジネスを展開してきた。

前大成建設会長の山内隆司氏(右)は、安倍晋三首相(当時)と世界を飛び回ってきた(山内氏提供)

 ――財界のお歴々が政府専用機に乗り込んで同行したと評判になったが、どんな様子だったか。

ADVERTISEMENT

「安倍(晋三)さんの外遊には何度もご一緒したけれど、政府専用機に乗ったのはごくわずかです。今の新しい政府専用機には乗っていません。前の政府専用機はジャンボで、最前部が総理大臣や皇族の使う貴賓室になっていました。私も興味があるので『後学のために見せてください』と事務方にお願いしたら、断られました。やはり機密があるのでしょうね。

 後方は随行員室と一般客室にわかれていて、報道陣なんかはいわゆる一般客室のエコノミーでした。あの頃は随行員がやたら多かったので、年齢の高い順に随行員室に割り振られ、あぶれた人はエコノミー。私は年齢がいっていたから、随行員室に座らせてくれました。いわゆるビジネスシートです。けれど、機体が古いからフルフラットにならない。リクライニング機能はあるものの、さほど快適じゃありません」

 政府専用機は航空自衛隊の千歳基地が管理、運用している。自衛隊員が操縦士や客室乗務員を務め、機内食も千歳基地がケータリングしている。1992年に米国製のボーイング747-400二機が導入され、2019年からはボーイング777-300ERに機体が変更され、現在にいたっている。山内の乗った政府専用機は、ジャンボと呼ばれるおよそ500人乗りの大型機だ。が、日頃、大企業の経営者の使う民間機のビジネスクラスやファーストクラスに比べると、乗り心地はあまりよくないようだ。

 ――安倍の外遊でほとんど政府専用機に同乗しなかったのはそのせいもあるのか。