私ってこの仕事、向いている? ここにいたら成長できる? こんなモヤモヤを感じるときは、自分に向けていたカメラを外に向けてみる。ジェーン・スーが提案する「切り替えのススメ」とは。

『週刊文春WOMAN2026春号』に掲載されているジェーン・スーさんの人気しごと連載「はたらく私」第3回より、一部を抜粋し掲載する。

 

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仕事で立ち止まったら、まずはカメラの向きを変えてみる

 働いていると、ふと立ち止まってしまうことがある。

 この仕事は自分に合っているのか? もっとほかに、しっくりくるものがあるのではないか? いまの場所で働き続けても、成長できるかわからない。

 同僚や先輩のなかには、苦手な人がいる。とは言え、職場の人間関係に甚大な問題があるとまでは言えない。給与と勤務時間に大満足はしていないが、ブラック企業ではない。でも……。

 霧のようにたちこめる不満と、漠然とした不安。辞める決心は、なかなかつかない。だって、私には生活があるから。

 やりたいことは特にない。ほかにできることがあるのかもわからない。ただ、毎日なんとなくしんどい。やる気が起きないまま、時間だけが過ぎていく。

 こんな状態になったら、まずはカメラの向きを変えてみることをオススメする。

 仕事に行き詰まったとき、私たちの視線はたいてい自分自身にばかり向いている。要は、自分のことばかり考えている。ここで一旦、視点を変えよう。働く自分をスマホのインカメラで撮るのではなく、自分の目線の先にある景色や人物を映すようなイメージ。アウトカメラに切り替えるのだ。仕事においては、そっちがメインのカメラだから。

 向き不向きや、成長の有無。こうした問いを自身に重ねれば重ねるほど、仕事は不思議とつまらなくなる。しかし、その問いに答えが出ないのは、やりたいことやできることがないからでも、辞める勇気がないからでもない。仕事に関しては特に、ひとりで考えれば考えるほど、動けなくなってしまうと相場が決まっているのだ。カメラが常に「仕事に満足していない自分」や「うまくやれているか不安な自分」ばかり映しているから。突破口がない。