深夜の凶行後の投稿「モンスターを倒した。これで一安心だ。」
「そのとき」は唐突に訪れた。
1月18日に助産師学校の試験に落ちたことで母に激しい𠮟責を浴びた翌19日の深夜、妙子はいつものように、あかりにマッサージをするように求めた。リビングに敷いた布団の上に横になり、全身のマッサージから、時間をかけて首のマッサージに移ったころ、母は案の定スースーと寝息を立てはじめた。時刻はすでに20日の午前2時を過ぎていた。
母はややうつ伏せになるような状態で右胸を下にし、無防備そのものに見えた。
あかりは足を忍ばせて母の身体から離れると、隣室の押し入れに隠してあった包丁を縛り付けた孫の手を両手で持ち、左側から肩と並行になるような角度で頸部を力いっぱい突き刺した。
「痛い!」
母は首から血を流しながら左手をあげ、あかりのほうに向き直ろうとした。
一撃では足りない、もっと刺さないと。
その瞬間は、恐怖心が先に立っていた。あかりは母の首筋を二度、三度と同じように左側から切りつけた。包丁の刃が硬い部分に当たり、そこで引き抜いた。首の骨にまで刃が届いたようだ。
二度、三度と頸部を突き刺すと、母はもう言葉を発することはなくなり、左手も下がって、ヒイヒイと胸郭(きょうかく)を上下させた。
包丁を刺した首と口から大量の血を流している。
そのまま様子を見ていると、数分後に静かになった。母の傍らで、飼い犬の「ポン太」と「銀次」が寝ていたが、じっとしたままで、異変に気付いた様子はなかった。
母が横になっていた布団や枕は大量の血で真っ赤に染まり、下に敷いていた竹のすのこのベッドも血で汚れ、中に入っていた綿にまで、血が染みこんでいた。
ひと息ついたあかりは午前3時42分、ツイッターに、
「モンスターを倒した。これで一安心だ。」
と投稿した。
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