家賃や不動産の上昇が続く中、寺田倉庫の宅配型トランクルーム「ミニクラ」が毎年120%の成長率で伸び続けている。トランクルームにモノを預けてコンパクトな家に住むのは、損得勘定としてありなのだろうか。生活史研究家の阿古真理さんが取材した――。

9割の部屋が収納スペース不足

引っ越しや巣立ちが多い春は、片づけや生活を見直すのによい季節とも言える。不動産価格の上昇が続く今、特に都会では、理想より狭い部屋で収納スペース不足の悩みを抱える人が多いのではないだろうか。

4半世紀にわたり、「捨てる」片づけの旋風が吹き荒れてきたが、誰もが捨ててすっきり暮らせるわけではない。ふだんは使わないが大切なモノもあれば、捨てることや片づけが苦手な人もいる。

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撮影=プレジデントオンライン編集部 宅配型トランクルーム ミニクラの創業メンバーである寺田倉庫MINIKURAグループ・グループリーダーの浅見開さん - 撮影=プレジデントオンライン編集部

寺田倉庫が2026年2月3~4日、東京23区内の狭小物件に住む20~60代の男女500人に聞いたインターネット調査によると、9割以上の人が、狭さゆえにモノの購入を断念している。また、部屋を片づけようと買った収納グッズや家具で、かえって居住スペースが狭くなったと感じたことがある人も、9割を超える結果が出ている。

そうした人たちに収納を提供するトランクルームが増加しているが、その中で最近注目を集めているのが、宅配型のサービスだ。月額料金が決まったサブスクリプションサービスで、箱単位で割安に預けられる、出し入れに出向かなくてよい点が特徴だ。

2012年に「minikura(以下、ミニクラ)」を始めた寺田倉庫は、宅配型トランクルームのパイオニアでもある。東京・天王洲の同社で、ミニクラの立ち上げメンバーでもある浅見開さんに、サービスの利用実態と背景を聞いた。

ひと箱の保管料は月320円から

まず、ミニクラの仕組みを説明しよう。インターネットで申し込むと、宅配便で段ボール箱が届く。その中に預けたいものを詰め、宅配便で送り返すだけで作業は完了。送料の負担はない。

「MONOプラン」のレギュラーBOXの場合、箱の幅・奥行・高さはそれぞれ38センチメートル。ミニクラの倉庫でスタッフが1点ずつ撮影し、パソコンやスマートフォンで確認できる写真つきで月額380円。中を開けて欲しくない人や割安なプランがよい人には、撮影なしの月額320円からの「HAKOプラン」もある。