夫には一切の非がない。

 それだけに夫は「この家は僕が買ったわけだし、僕が住むよ。そして今後、資金援助はしない」と言った。「わかった」と、女性は答えた。

年金分割制度にひそむ大きな落とし穴

 離婚の手続きが終わり、一段落すると、女性は年金分割制度の説明を受けに年金事務所に出向いた。そこで、こう説明された。

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「年金分割制度は、厚生年金の部分のみで、国民年金には適用されません。それと、厚生年金については元夫が加入していた40年間ではなく、あなたと婚姻していた期間の5年間のみが適用されます」――。

写真はイメージ ©Hakase/イメージマート

 女性は真っ青になる。それでは、月数万円程度にしかならないからだ。しかも、である。

 女性はずっとフリーランスで働いていたため、自身の厚生年金はゼロであった。

 さらに国民年金についても「こんな制度、私が定年になる頃には破綻しているはず」と、保険料を支払ってこなかったのである。

 女性は、「夫婦で貯めた貯金や保険」については元夫から半分受け取っていたため、懐には現時点で1000万円程度ある。

 しかし、現在住むマンションは家賃8万円で、月20万円の支出があるため、5年程度で底をつく計算となる。

 悠々自適な暮らしなどかなうはずもなく、女性は今週5日、介護施設で働いている。そして日々「病気になったら、私はどうなってしまうのだろう?」という不安に苛まれている。

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