サッカー日本代表はこのほど、スコットランド、イングランドと国際親善試合を実施。2試合とも1‐0で勝利した。イングランドとは4度目の対戦となり、勝利したのは今回が初めて。

 元日本代表で、現在はサッカー解説者として活躍する城彰二氏は、この2試合をどう見たのか。話を聞いた。

サッカー日本代表 ©時事通信社

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主力メンバーが格の違いを見せた試合

――今回の欧州遠征、スコットランド戦は、途中出場の伊東純也選手が後半39分にゴールを決め、1‐0での勝利でした。

城彰二さん(以下、城) スコットランド戦は、後藤(啓介)ら出場機会が少ない選手を入れてのテスト的な意味がありましたが、終わってみれば後半から出場した伊東(純也)や堂安(律)ら主力メンバーが格の違いを見せた試合になりました。

 特に伊東は、一時期の低調から脱し、自信を持ってプレーしていた。得点のシーンもそうですが、後半21分のシュートも相手をかわしながらフィニッシュまでもっていく技術と余裕があった。ペナルティエリア内に入ると怖いなぁと改めて思いました。

――イングランド戦は、主力が出て1‐0での勝利でした。

 この試合のMVPは中村(敬斗)でしょう。攻守によく効いていた。とくに三笘(薫)との連携は、格段の進歩が見られました。カタールW杯を始め、しばらくは、サイドに張った三笘にボールを出して、「あとは頼む」みたいな攻撃が多かった。

 でも、この2試合は、三笘と中村のコンビネーションで崩すプレーが増えました。特徴的なのは、ともにシャドーもウイングバックもできるので、状況に応じてお互いのポジションをスイッチしてプレーできること。

 しかも2人ともスピードがあり、技術が高く、パンチ力がある。イングランド戦のゴールもこの2人から生まれました。左サイドが日本の最大の武器になりましたが、今後はかなり警戒されるでしょうね。

――イングランド戦は日本のお家芸でもあるカウンターの精度が非常に高かったですね。

 イングランド戦は、守備をしながらカウンターで仕留めるという狙いだったと思います。相手がショートパスをつなぐスタイルだったので、それで助かった部分も大きいですが、その狙いがドンピシャでハマりました。

 カタールW杯の時から日本のカウンターは鋭かったですが、今はさらに磨きがかかっています。4年前、ドイツやスペインに勝った時は守備のブロックを敷いて、ただ相手の攻撃を我慢してカウンターというスタイルでしたが、イングランド戦ではチャレンジの守備をしてボールを奪い取り、そこから2人、3人で一気にゴールに迫っていきました。このカウンターを含め、チーム全体の完成度が非常に高くなっています。