もし「1つだけ」ツールを選ぶとするならば、おすすめは?
以上のように、多数の写真を読み込ませてテストすると、ツールごとにかなりの性格の違いがあることがお分かりいただけると思います。ざっと特徴をまとめて本稿の締めとしましょう。
「Gemini」「ChatGPT」は、人の目では見落としがちな写真内の細かい要素に着目し、ズバリ正解を提示してくることもしばしばなのですが、自信満々に回答しておきながらまったくの的外れであることも多く、唯一のツールとして使うのは少々問題がある印象です。たとえ確率が低くてもアバウトさを許さず決め打ちしてくるのは、真実を知りたい場合には若干不向きのように感じられます。
一方で「Claude」は、前出の2つに比べるとやや地味ですが、観察力が高く、なぜそのように判定したかを事細かに提示してくれるため、たとえ正解が導き出されなくとも納得みがあり、最終的に人力での解決につながりやすいのが特徴です。前述の2つと違い、回答にどれくらいの根拠があるのか、文体から察知しやすい点も、信頼が置けるポイントです。
これら3つに比べて性能的にワンランク劣るのが「Copilot」で、いくつもの根拠をきちんと提示しながら、それらを積み上げて正解を出す過程で優先する情報の重み付けを間違えた結果不正解になるという、かなりのうっかりさんという印象です。学生に例えると、きちんと勉強はしているものの、どこかに抜けがあってテストでは点が取れない、そういった性格が見て取れます。
侮れないと感じたのが海外ツールの「GeoSpy」で、ユーザが写真以外の手がかりを持っていることを前提に、可能性が高いものから順に提示し、最終的にユーザに選ばせるという意味では、もっとも間違った回答が出にくいツールと言えます。今回試用したのは無料版ですが、各地のローカル情報を学習している法人版はより多くの情報を備えているはずで、将来的にこれらが無料版にフィードバックされれば脅威となりそうです。
以上のことから、もし筆者が写真の素性を探るに当たり、どれか1つだけツールを選べと言われた場合、「Claude」を選択するというのが本稿の結論になります。また複数のツールを選べるのならばこれに「Gemini」「ChatGPT」を加え、3つでクロスチェックを行えば、より効率的に正解を導き出せるはずです。
これらのツールはどれも登場から間もなく、今後データが蓄積していくに従って、より性能が向上することは間違いありません。2026年3月の執筆時点では以上のような結果となりましたが、しばらく経つと性能が格段に向上し、ツールの序列もまたガラリと変化していることでしょう。今後楽しみなジャンルと言って間違いなさそうです。
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