「いま、泣いてるやろ」あかりが裁判中に涙を流したワケ

──しばらく刑務所に行ってもらうことになると思うんやけど、あなたの場合ね、社会復帰後はどこでどんな生活したいと思ってる。

「父が帰りを待ってるところで一緒に暮らしたいなって考えています」

──あなた、大津の裁判所で裁判受けてるときは、泣かへんかったよな。

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「はい」

──涙流してへんかったよな。

「はい」

──むしろ、何かしてやったりみたいな顔して被告人質問答えてたやろ。そやけどいま、泣いてるやろ。

「はい」

──それ、何の涙や。

「やっぱり、父と約8ヵ月ぶりに会って、何の罪もない父を裁判所に来させてしまったという、その申し訳なさがまず込みあげてきたのと、高校時代の恩師の方も来てくれてはりますし、自分は実の母親を殺した人間やのに、こうやって来てくれてることに対しての感謝の気持ちと、あとはやっぱりこういう人たちがいるのに、罪を犯したことに対する後悔の気持ちが、こうやってみっともないですけど、出るんだと思います」

──最後に訊くで。あなたに、良くも悪くも多大な期待をかけていたお母さんがいたね。

「はい」

──そんなお母さんに対して、いまどう思いますか。

「本当にもうお詫びの言葉も見つからないんですけれども、父が仏壇やお墓をきちんと作って、弔ってくれてるということなので、私も帰ったら、仏壇やお墓に向かって、ちゃんと申し訳ないということを伝えたいなと思います」

 翌年1月に下された判決で、あかりは懲役10年に減刑され、検察も弁護側も上告することなく、判決が確定した。

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