なぜ今、Z世代は出世を望まなくなったのか――。その理由を探ると、「責任ばかり増えて報われない」「プライベートを守りたい」といった切実な声が浮かび上がる。上司世代の働き方を見てきたからこそ、同じ道を選ばないという判断。やる気がないわけではない彼らが、本当に求めている働き方とは何か?
ここでは、Z世代分析のトップマーケター・長田麻衣氏の著書『ほめられると気まずすぎてしぬZ世代、ほめて伸ばそうと必死になる上司世代』(徳間書店)より一部を抜粋して紹介する。(全2回の1回目/2回目に続く)
◆◆◆
Z世代の4人に1人以上は「出世したいと思わない」と考えている
定時退勤を是とする若手世代の価値観は、出世への無欲さにもつながります。「Z世代の仕事に関する意識調査」では、「将来的にどこまで出世したいと考えていますか」という質問に対し、最も多かったのが「出世したいと思わない(27.0%)」。次いで「チームやプロジェクトのリーダー・主任(12.9%)」という結果となりました。
また別の調査では、「将来的には『マネジメント』や『管理職』にも興味がある」という回答は53.5%。Z世代の中でも、マネジメント職に就きたい人とそうでない人とでハッキリ分かれていることが明らかになりました。
出世したくない理由としては、「責任が重くなるから(56.5%)」「プライベートを重視したいから(39.9%)」「仕事量と給料が釣り合わないから(34.5%)」「労働時間が長くなるから(32.3%)」等が挙げられています。
深掘りすると、出世に対してポジティブなイメージを持っておらず、それどころかネガティブ要素ばかり頭に浮かんでいることがわかりました。
グループインタビューでも「プレイヤーでいたいので、チーム内のリーダーが良い。管理職は嫌だ」「出世はどちらでも良いが裁量権は欲しい」「課長くらいまでにはなりたい。それ以上になると、1世代に1人もおらず多くの人の支持が必要なので難しそう」などの意見が挙がりました。
