――裁判では有罪に。
キマノー 大麻取締法違反で懲役6ヶ月、執行猶予3年でした。東京地裁で判決を受けた後、駅前のデパートでヨックモックのシガール缶を買って、その足でバイト先に謝りにいきました。
――逮捕から5年ほどが経ちましたが、薬物とは手が切れそうですか?
キマノー ふとした瞬間に感覚を思い出すことはありますが、「1回逮捕されたらやめよう」と思っていた気持ちは強かったので戻らないつもりです。
逮捕されて家族やバイト先に散々迷惑をかけましたし。
――最近は「薬物前科者バー」などを開催されていますが、どういう会なのでしょう。
キマノー 数年前、北海道の牧場でバイトしてた時に暇だったのでXやnoteで薬物を使っていた時期の話や、家で虐待されていたことなどを書いていました。そうしたら似たような経験がある人から相談を受けることが増えてきて、違法薬物ではなくてもオーバードーズとか薬物との関係に悩んでる人は多いんだなと思いました。それで東京に戻って「売買・使用・推奨しなければ薬物の話をしてもOK」というルールで“薬物前科者バー”をやるようになりました。
誰にも相談できない「やめたいけど、やめられない」人
――その人たちはどうしてキマノーさんに相談するんですか?
キマノー 僕自身が薬物経験者ですし、「オーバードーズを否定も肯定もしなそうに見える」と言われたことはあります。「やめたいけど、やめられない」という状況にある人って、支援団体とかに相談するのを躊躇することも多くて、そういう話をしやすい相手なんだと思います。
――「オーバードーズをやめたい」という相談が多いんですか?
キマノー 本人がやめたがってる場合もありますし、恋人にやめさせたいけどどうしたらいいか、というのもありますね。
――どんなアドバイスをするんでしょう。
キマノー 僕は医者でもないし専門家でもないので、ただ話を聞いて“一緒に困る”だけ。「薬をやめたほうがいい」とか、「こうしたらやめられる」とかは言わないし、僕には言えない。人の人生に責任を持てる立場でもないですし。もし何か言うとしたら、自分の経験を話すことぐらいですかね。薬物は副作用もあるし、違法薬物は逮捕されますし。


