――相談者はどういう人が多いんですか?
キマノー 年齢は高校生ぐらいから上は50代60代もいますね。性別は女性の方が多いです。共通点としては、親との関係に問題を抱えていた人が多いです。「親の言う通りに生きるか、それとも死ぬかで悩んでます」とか、「自分は普通になれなかった。これって人生終わりですよね?」みたいな極端な二択に陥っちゃってる人も多い印象で、その間にもうちょっとマシな選択肢がないのか一緒に考えてみませんか? という感じですね。
――薬物の話をする機会が増えると、その世界に接近してしまうリスクもありそうです。
キマノー そのリスクはあると思うし、正直、絶対に大丈夫とは言い切れないですよね。自分を過信しない、周りの人に何か感じたら教えてもらうように頼んでおく、とか意識はしてますけど、今は境界線の上でギリギリ踏みとどまってるだけだと思います。
「経験上、薬物がやめられなくなる一番の要因は孤立だと思うんです」
――そこまでして薬物に苦しむ人たちとの接点を作る理由はなんですか?
キマノー たぶんそれが、僕が一番してほしかったことだからでしょうね。経験上、薬物がやめられなくなる一番の要因は孤立だと思うんです。1人でいるとなかなかこっち側に戻って来れなくなる。人に話せる場があるだけで踏みとどまれることもあるのかなって。小さなコミュニティですけど、僕にとって「失いたくないもの」になりましたし、そう思ってくれる人もいるんじゃないかなって。
――それはキマノーさんが家族にしてほしかったことですか?
キマノー まぁそうでしょうね。今思えば母は母なりに精一杯だったんだろうし、父も自分の人生を生きていただけだとは思いますけど、それでも家庭環境が違えば人生が違ったんだろうなとは思いますね。
――孤立していた時期を越えて、今は社会とのつながりを作り直しているところですか?
キマノー 僕は小学校に入った時からずっと「社会の中に自分の居場所がない」という感覚がありました。正直いまでも、ちゃんと社会をやれているとは思いませんし。
ただ最近は色んな形で僕と関わってくれる人が増えてきて、これはこれで社会との関わり方としてアリなのかもなとも思うようになりました。レールを外れるのを恐れている人に、レールは外れたけどどうにかやってる姿を見せたい、と思ってるんですよね。
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