「傑作!」「感動!」「大人版『E.T.』」など高評価しか聞こえてこない超大作。アマゾン製作なのでプライムビデオでの配信開始は早そうとは思うものの、宇宙が舞台のSF映画は大画面で見ようと考え直して映画館へ!

今週のターゲット『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

〈あらすじ・概要〉アンディ・ウィアーのベストセラー小説を実写映画化。地球を滅亡の危機から救うために宇宙に送り込まれた科学教師グレース(ライアン・ゴズリング)が、同じ目的を持つ異星人ロッキーと出会う。フィル・ロード&クリストファー・ミラー監督作。156分。

 

 洋画人気が今ひとつと言われている中、久しぶりの大ヒットとなっている本作。もちろん日本のみならず、同時公開された全米での興行収入は早くも300億円突破と桁違いです。さあて、平日昼間の映画館の入りは……? 鑑賞料金が通常より700円増しの“IMAXレーザー”のスクリーンでも客席の5割が埋まっている盛況ぶり。お、これはなかなかじゃないですか?

ADVERTISEMENT

 原作はマット・デイモンが火星に1人置き去りにされるSF映画『オデッセイ』(15)と同じ作者による小説だとか。読みたいと思ったものの上下巻というボリュームに怯み、まっさらなコンディションで臨むことにしました。

 ライアン・ゴズリング演じる主人公、ライランド・グレースが目覚めると、そこは宇宙船の中。どうやら何年も眠っていたようで、「私は誰? ここはどこ?」状態。船内の情報から記憶を取り戻す過程で過去シーンが挿入され、中学の教師だった彼が背負わされた「プロジェクト・ヘイル・メアリー(一か八か作戦)」の内容と経緯が明らかに。その命懸けのミッションとは、太陽エネルギーの減少という異常事態の原因を探り、人類を救うこと。壮大です。

 でも、基本的なトーンはポジティブ&ユーモラス。ずっと一人きりなのに画面をもたせちゃうゴズリングの演技がすごい。そんな中、グレースは別の宇宙船に遭遇。そこには同じ目的を持った“存在”が搭乗していて――。

 のちにグレースは、その異星人を「ロッキー」と名付けるのですが、公開前にはネタバレ禁止だったそのビジュアル(性格も)がめちゃくちゃチャーミング! 気づけば、2人の友情にすっかり心を奪われて大号泣していました。というのも、動物やモンスターなど“人外のもの”との友情や孤独なもの同士の邂逅に弱いんです……。けっこういると思うんですよね、このツボの持ち主。ちなみにIMAXレーザーでは周囲の雑音が気にならないので、号泣向きの環境だという発見も(笑)。

 ただ、原作未読でSF知識が乏しい身としては、2人が協力して挑むミッションの危険度やクライマックスの展開に、恥ずかしながら理解が追いつかず、「早く小説で復習したい!」という気分に。それでも“友情”の力ワザで押し切られました。なるほど「大人版『E.T.』」とは言い得て妙。大人が楽しめる“ポップコーン映画”で間違いなしです。

次のページ 写真ページはこちら