シュリンプカクテルにチーズまで……意外とおいしい宇宙食
もちろん、NASAの標準食にも人気メニューがあります。私のイチオシはシュリンプカクテルです。むき身の小えびをソースにディップして食べるシュリンプカクテルは、アメリカやイギリスでは前菜として親しまれています。NASAのシュリンプカクテルはソースとのバランスが絶妙で、地球で販売しても売れるのではないかとひそかに思うほどです。
もう1つ、シュリンプカクテルと並ぶ人気標準食があります。トヴァロークと呼ばれるロシアのチーズです。英語表記ではcottage cheese、つまり「カッテージチーズ」なのですが、これがアメリカや日本で食べるカッテージチーズより抜群においしいんです。
トヴァロークはロシアではとてもポピュラーなチーズで、料理にもデザートにも使われるそう。宇宙食のトヴァロークはデザートに分類され、ほのかな甘みがあってクリーミー。私はもちろん、ほかの宇宙飛行士にもファンが多い逸品です。
食には、コミュニケーションを円滑にする役割もあります。ISSでは、お気に入りの標準食やボーナス食をほかの宇宙飛行士に分けてあげたり、交換したりする光景が珍しくありません。そうやってクルー同士でコミュニケーションを深めているのです。2回目のISS滞在中には、宇宙飛行士の山崎直子さんと共同で手巻きずしをつくり、クルーに振る舞ったこともあります。
現時点では、宇宙への食品の持ち込みにはさまざまな制約があります。けれど、みなさんが宇宙で暮らすころには、もっと気軽に食品を携行できるようになるはず。お気に入りの日本食を持って行って、ほかの国の旅行者とぜひ一緒に味わってください。きっと忘れられない思い出になるに違いありません。
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