『パックンの森のお金塾 こども投資』(パトリック・ハーラン 著)

 著者はアメリカ人と日本人による異文化漫才コンビ「パックンマックン」の“パックン”としてブレイク。ピンでもハーバード大学卒のインテリ芸人としてバラエティや情報・報道番組のコメンテーターとして活躍中だ。

 個人投資家として30年以上の活動実績を誇り、若い頃に金銭的な苦労をしたこともあって、以前から投資の重要性について積極的に発言してきた著者。初の子供向けの投資解説本である本書も、そうした活動の延長にある。

「投資を始めることで社会について前のめりに考えるようになる。著者の言葉を借りれば『オブザーバーからプレイヤーになる』ので、私自身も以前から投資に関心を持っており、自分の子供にも勧めてきました。その興味を広げる形で本の企画を考えたとき、投資歴が長く、お子さんとの投資に関するやりとりのエピソードも披露されているパトリックさんは、著者に最適だと思ったんです」(担当編集者の山口香織さん)

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 お金に関する知識の基礎中の基礎から、「複利」などの投資に関する重要な考え方、さらには証券口座の開設手順や、投資に回す余剰金を生み出すための節約術といった具体的な方法まで、豊富なユーモアを交えて説いている。

 闇バイトや詐欺行為などお金をめぐる犯罪への注意喚起の他、勉強や遊びという若い頃の自己投資の重要性に触れるなど教育的な側面も。巻末に自身の子育て経験を反映した親子の対話用のアドバイスがQ&A形式でまとめられている点もお得感がある。

「パトリックさんは本質的なことをわかりやすく伝えるのが得意で、『余剰金』の解説などは特に唸りました。複利を説明する際に使う『みらい計算機』という独自の用語も面白かったです。マンガのセリフやイラストの小ネタにも、子供の興味を惹くためのこだわりが詰め込まれています」(山口さん)

 メインターゲットは10歳から12歳の子供を想定している。しかし、専門用語を平易な言葉に置き換えるようなことはせず、漢字にルビをふり、解説を加えることで理解を可能にした。おかげで大人でも入門書として活用しやすく、それもヒットの一因のようだ。

 5月末にはクイズ形式で投資の疑問に答えるシリーズ第2弾が刊行予定。

2025年4月発売。初版9500部。現在15刷5万5000部(電子含む)

パックンの森のお金塾 こども投資

パトリック・ハーラン

主婦の友社

2025年4月26日 発売