外国人に厳しい政策が「ウケる」
「外国人に厳しい政策は有権者にウケるんだよ」。
さらに過激な主張を展開したのが、参政党だ。「日本人ファースト」をキャッチフレーズに、外国人への生活保護の停止や、社会保障の提供の制限を公約した。
標的になったのは、在留資格のない人たちだった。選挙演説などで政治家や候補者が公然と差別的な発言をしたことで、X(旧ツイッター)などSNS上には「不法滞在者は全員逮捕して強制送還してください」といった言葉が急増した。
外出することが怖い
その陰で、在留資格のない子どもたちは追い詰められていた。
クルド人のレイラも在留資格を持っていない。父親は2000年代前半にトルコでクルド人政党に人を集めるための運動をしてトルコ政府に目をつけられ、何度も警察に捕まり拷問をされたという。海外に逃げようとしたが、トルコ政府はパスポートを発行してくれないため、お金を出して偽名のパスポートを手に入れ、日本に逃れ難民申請した。しかし、何度申請しても不認定が続き、在留資格は与えられなかった。日本でクルド女性と結婚して、レイラら子どもも生まれたが、家族の難民申請も不認定になった。レイラも小学校2年時から在留資格を剥奪され仮放免になってしまった。
レイラは高学年になると、消化器系の難病を患った。これまで10回の手術を受けてきた。しかし、仮放免の身だと健康保険もないため、医療費は全額自己負担となる。そのたびに苦労して費用を工面する父親の姿をみて、在留資格がない家族の惨めさを痛感してきた。中学校に入り運動部に入ったが、ユニフォームやシューズも思うように買えない。(自分もみんなと同じ人間で、同じ赤い血が流れているのになぜなの?)。苦しんだ。