そこへきての参院選挙をきっかけにした、クルド人に対する攻撃の嵐。さらに投票前日には、候補者らの排外的なスピーチに直{じか}にさらされた。レイラは再びマスクをつけないと、外に出られないようになった。そして「ひたすら早く選挙が終わってほしいと願っていた」と言う。

 だが、選挙が終わると、もっと過酷な状況が待っていた。7月末、一家は東京入管に呼び出された。3回目の難民申請が不認定となったのを不服として審査を求めていた。審査は5年以上もたなざらしにされていたのが、審査棄却となり、3回目の申請の不認定が確定したのだ。

 2024年の改正入管難民法の施行以前の難民申請が手続き中だと、強制送還できない。そのため、入管庁は手続きを終了させ、いつでも強制送還が可能な状況に父親を追い込んだのだ。父親は最後の手段として難民不認定の取り消しを求める裁判に踏み切っていた。

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受け入れてくれる学校がみつからない

 レイラ自身も壁にぶちあたっていた。

 日本で生まれ育ち、小さな子どもたちの命を救うため看護師になりたいと願うレイラ。だが、高校卒業時期が迫る中、看護師養成のコースのある大学・専門学校で、在留資格がない仮放免の子どもを受け入れてくれる学校がみつからないのだ。それ以外の一般的な大学でも、「在留資格がないとだめと言われてしまった」という。

写真はイメージ ©getty

 最後の頼みは、入管庁が在留特別許可により在留資格を認めてくれることだ。そのための審査の申し入れはしてある。だが、大学や専門学校への願書提出が必要な時期になっても一向に入管庁からは呼び出しがない。

 レイラは言う。「やはりこの国にわたしの居場所はないのでしょうか」

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