「Jリーガー」という肩書を手放す恐怖
――素敵なお母様ですね。しかし、Jリーグのサッカー選手という輝かしいキャリアを手放すことに、不安はありませんでしたか。
小泉 正直、不安しかなかったです。貯金はほぼなかったですし、翌月の収入もゼロでした。
Jリーガーの僕に魅力を感じてくれたファンが、その肩書きがなくなった時、果たして応援してくれるのか。何者でもなくなる自分が、すごく怖かった。現役サッカー選手の時は頻繁に連絡をくれていたのに、引退したらさっぱり返事も来なくなった友人もいたりしました。
――それはお辛かったですね。やはり、肩書きだけで見る方も多かったのでしょうか。
小泉 そうですね。だけど、こうして僕の自炊投稿がバズって、料理研究家に転身したことを知ると、「X見たよ、すごいね!」と急に連絡が来たりすることもありましたね。
――すごい手のひら返しですね。小泉さんは現在、SNSの総フォロワー数が約40万人と、インフルエンサーとしても影響力のある存在となっていますが、どのような戦略でフォロワーを増やしてこられたのでしょうか。
小泉 最初にインスタグラムを立ち上げた時は、動画編集もまったくわからない状態でした。今のように自分の姿を映した投稿もなく、ただ献立を画像で投稿しているだけだったんです。
フォロワーさんから「もっと詳しくレシピを教えてほしい」という声をいただくようになって、文章でつらつら書くよりも、画像のほうがわかりやすいかなと思い、10枚ほどまとめて見やすく投稿するようにしました。すると、スライドして見てもらうことで滞在時間が延び、エンゲージメントが高まって、投稿が拡散されるようになったんです。
その後、「動画でも見たい」というお声もいただいたので、自分の姿も映して、ナレーションも入れて自炊するところを投稿してみたら、それもバズりまして。引退する頃には、フォロワー数を8万人まで伸ばすことができました。

