「次の監督就任が決まっているのでは」とささやかれる人物は…
さらに井上監督の頭痛の種はグラウンドだけではなく、フロント人事にもある。
中日は昨年11月下旬、OBの荒木雅博氏(48)が球団本部長補佐に就任すると発表した。井端氏との鉄壁の「アライバ」コンビで知られる荒木氏はチーム一筋に23年間プレーし、現役引退後も2023年までコーチとして現場に立っていた。
その荒木氏がフロント入りという意外な形で復帰したことで「次の監督就任が決まっているのでは」と話題になり、一部の主力選手間のLINEでもその話題が飛び交った。
そもそも井上監督は2024年オフの就任時から“つなぎ”の存在で、公にはされていないものの契約年数は2年とみられている。本人も長期政権の保証がないことは自覚していたという。
就任当時の本命は侍ジャパンの監督を務めていた井端氏だったが、その井端氏が今年のWBCで準々決勝敗退に終わったことで、次期監督レースから後退した可能性が高い。
そのかわりに浮上してきたのが荒木氏で、フロント入りはその準備段階ではないか、という見方が支配的だ。
相手チームだけでなくフロントや選手とも戦う羽目に…
井上監督はヘッドコーチも選べず、かなりの成績を残さない限りシーズン終了後には退任が濃厚という状況の中での難しい采配を余儀なくされている。
契約中の退任を経験したことがある元NPB球団監督は、自身の経験を踏まえ井上監督に同情的だ。
「そもそも監督の契約最終年はチームが低迷すればすぐに進退問題が浮上するもので、監督は目の前の敵チーム以外だけでなくフロントとも戦わなければいけなくなる。しかも勝負のシーズンに自分でヘッドコーチを選べず、半ば次の監督が見えているような状況ではチームの掌握もままならない。そんな状況で勝てと言われるのはさすがに気の毒ですよ」
ペナントレースはまだ3分の2以上が残っているが、井上監督は早くも崖っぷちに立たされている。戦力だけを見ればAクラス入りを予想する評論家も少なくない中日だが、井上監督は四面楚歌の状況を切り抜けることができるのだろうか。

