普段は球場での打撃練習を滅多に披露しない大谷翔平が、東京ドームで見せた異例の姿。一挙手一投足に5万人の観衆が息をのみ、場内が静寂に包まれる。それは、かつてない重圧と期待を背負ったスーパースターの「特別な帰還」だった。
日本代表として戦ったWBC以来の国内試合で、大谷が漏らした「緊張」という意外な本音と、国歌斉唱時に見せた万感の表情。チームメイトや監督の証言からわかった、怪物・大谷の人間味あふれる素顔と熱狂の舞台裏とは――。『SHOーTIME 4.0 大谷翔平 二刀流復活と連覇の軌跡』(徳間書店)より一部を抜粋して紹介する。(全3回の2回目/3回目につづく)
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日本でドジャースファンが激増していることを痛感した佐々木
普段の大谷は滅多に球場で打撃練習を披露することはなく、スタンドの下にある屋内打撃ケージでの練習を好む。結局、東京ドームでも球場で打撃練習することはなかった。
だが、ダグアウトの外には出てきて球場内で走りを披露し、観客の目をひきつけて大きな拍手を浴びた。そして、短時間行った場内での練習模様はセンターバックスクリーンの大型ビジョンに映し出された。山本由伸もこう語った。
「東京で開催されるおかげで、日本中から試合が注目されているのをひしひしと実感しています」
佐々木朗希にとって、この帰還にはまた別の思いがあったようだ。
「僕は数カ月前、まだ日本にいたんですよ」
そう語った佐々木だが、彼も日本でドジャースファンが激増していること、大谷と山本の加入のおかげで熱気が増していることは痛感していた。
