“天才女優”と呼ばれた衝撃作
中学に進学した翌2006年には『14才の母』(日本テレビ系)でドラマ初主演を果たす。14歳で妊娠し、自ら決意して出産するという役を、まだあどけない彼女が演じたとあって視聴者への衝撃は大きかった。本人も、役柄を初めて聞かされたときには「へぇ、妊娠する役なんだ」と軽く受け止め、深く考えずにいたのが、撮影が迫るにしたがい、だんだんその難しさを実感するようになったという。
お腹が大きくなってからの動き方や食欲の変化を知るため、母親にも実体験を訊いたりして、撮影に臨んだ。劇中、予定よりひと月も早く産気づき病院に担ぎ込まれてからのシーンでは、ベッドの上で苦しみ続けるなどまさに迫真の演技を見せる。これにより志田は高い評価を受け、橋田賞・新人賞など放送界の各賞に多数輝いたほか、メディアでは“天才子役”を通りすぎて“天才女優”と称された。
「志田未来だからできた役だよ」と言われるのが理想
その後も、ドラマ『秘密』(テレビ朝日系、2010年)では38歳の母親の魂を体に宿した16歳の娘など、難しい役を次々と演じていった。『秘密』出演時のインタビューでは、役作りに苦心したのではないかとの質問に《特にしていないんです》と答え、《よく考えたら、役作りといっても具体的に何をしていいのかわからなくて(笑)。自然な状態で撮影に入って、わからないことは現場で聞いたりして作っていこうと》と語っていた(『anan』2010年11月3日号)。『エラー』についても同様のことを述べていたことを思えば、役に対する姿勢は一貫している。
『秘密』に出演した年の別のインタビューでは、《役者としては誰かを目標にしてとかはありません。自分らしさを出していきたいです。ただ、そのために意識してなにかをするのではなく、自然に演じ終えたときに、これは志田未来だからできた役だよ、って言われるのが理想。それが自分らしさなのかなって、そう思っています》と、当時16歳ながら自分の目指すべきものをはっきりと示していた(『GALAC』2010年1月号)。

