AI革命により成長と失業が同時進行
世界的なカネ余りによる消費や投資への影響に加え、マグニフィセント・セブン(アルファベット、アップル、メタ、アマゾン、マイクロソフト、テスラ、エヌビディア)などが米国で株価を猛烈に押し上げている。
その資産効果により富裕層の総数が増える一方、AIの加速度的な普及・導入により人間の職が奪われ、失業および就職できない者も増加してきている。格差社会が加速度的に拡大し、働かなくてもいい人と働けない人がともに増えることになる。
もっとも従来と違うのは、AI革命によって、事務職を中心に失業は増えるものの、富裕層は増え、人件費の削減効果により企業業績や株式市場は好調を維持し、経済全体では成長を続けることになる。つまり、従来の成長と雇用がともに増えていく経済社会から、AI革命により、成長はしていくが雇用は減っていく経済社会が、米国を先頭にわが国日本など他の先進国などでも到来しようとしている。
失業は増え格差は拡大するものの、経済自体は成長しているので、好調な企業からの法人税や富裕層からの所得税などを中心に国に納める税収は増え続けることになる。
このため、豊富な財源を生かし、財政出動によって、失業対策や雇用対策が行われることになるケースが想定されるが、現状がそうであるように、仕事や雇用そのものを増やすのは容易ではない。
結果的に、富裕層などもともと働かなくてもいい人に加え、そうでない人々も公的支援の充実により一義的には「働かなくてもいい時代」「退屈でひまな社会」が到来することになるのだ。