「麻痺してたのかもしれない」元夫の“セクハラ的な冗談”に違和感を抱かなかった理由

――2人で初めて会った日に、それを。

木村 1回目ですよ。でもジョークだと思うから、「いやいやいや、会ったばっかりですー」とかって普通のリアクションをしてたんですけど。今思うと、もういろんなことが始まってるんですよね。

――いろんなフラグ立ちまくりといいますか。

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木村 そこらへんの感覚が鈍ってましたね。普通の人が聞いたら、そこはめっちゃ警戒しますよね。でも、当時の業界的な感覚だと、セクハラ的な冗談じゃないですか。そんなことを言う人がわんさかいたので、それもあって麻痺してたのかもしれないですね。

 

出会ってからわずか4か月で入籍してしまった経緯

――正常な判断ができない状態にあったと。

木村 いまだに自分で「魔が差した」って思ってるんですけど、冷静な判断ができていなかった。過去のそういうのを振り返ると、「なんでそこであなたは気づかなかったの?」ってことがめちゃくちゃあるんです。

「見なかったことにしたい。とにかく相手を信じたい。信じた先になんか安堵の地があるんじゃないか」って考えるようになっていたんですね。

――相手は、そう考えてしまう人を見つけることに長けていたんでしょうね。

木村 そういう嗅覚、見抜く力がすごいんですよ。向こうとしては絶好の相手を見つけたわけですよ、TBSアナウンサーという肩書きもあるし。

 これがもし5年前の私に会ってたら、そういうふうにはアプローチしてこなかったかもしれない。あのときの私は今の私じゃなかったですね。

――周りの人に相談は。

木村 それも彼は全部断つんですよ。出会ってから入籍まで4か月だったんですけど、その間にきょうだいと会ってくれないし、両親と会ったのは1回だけで、私の知り合いには全然会おうとしなくて。

 で、2人で行くのは彼の行きつけのお店ばっかりなんです。そこでは彼は王様なので。完全に、周りと断ち切られていましたね。

――もし誰かに会わせていたら、結果は違っていたかもしれない。

木村 兄は結婚式で彼と初めて会うんですけど、そのときに「おまえ、大丈夫かあの人」って言われて。参列者のある人からは、後に離婚の報告をしたら「結婚式で郁美ちゃんが横で笑ってなかったら、俺はグーで殴ってたね」と言われましたね。離婚したことを告げた人たちは、ほぼほぼ「やっぱりな」という感じで。

 だからあの時点で誰かに話したり、会わせていたら、見抜いてくれた人がいて、なにかしら助言をしてくれたんじゃないかなって。

撮影=石川啓次/文藝春秋

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