「中村と組ませるのは有りかなと思います」三笘薫の代わりに左シャドーを務める選手は?

――左サイドをどう構築していくかは、ひとつのテーマになりそうですね。

 間違いないでしょう。南野、三笘がいなくなりましたが、中村がいます。でも、大然(前田)とうまく絡んでいけるのか。また、大然と中村を起用する場合、どちらを外に置いて、どちらをシャドーにするのか。鎌田をシャドーに置く案もありますが、彼はスペースをうまく使う術に長けているので、前線でスペースのない状況では良さが十分に発揮できません。

 久保(建英)を左に置く案もありますが、ソシエダでは右サイドが主で、そこからカットインしてシュートが彼の持ち味。このメンバーの中だと伊東純也を左に置いて中村と組ませるのは有りかなと思います。

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――FWは、上田綺世が軸ですが町野修斗が外れ、不安が残りますね。

 町野は、ボールキープができないので、外れたんだと思います。代表の攻撃は1トップがボールを収めて、2列目の攻撃に繋げる役割が求められるのですが、それを町野はできなかった。

 小川(航基)もポストが苦手。生き残ったのは、点が取れるのを評価されたからですが、1トップよりもシャドーで使われるのではないかなと。町野の代わりに、後藤(啓介)と塩貝(健人)が入りました。この2人は、ボールを収められる仕事ができるし、動きも良いので起用されるチャンスがあるでしょう。カタールW杯時の三笘のように今大会でブレイクしてほしいですね。

ブラジル戦を戦ったサッカー日本代表 ©時事通信社

「彼がいないと日本の攻撃は成り立たない」ベスト8を超えるためのキーマンは…

――この26名でベスト8の結果を残すためのキーマンになる選手は誰になりますか。

 鎌田です。三笘がいなくなった今、彼が攻撃の指揮を執り、組み立てていかないと日本の攻撃は成り立たない。彼が攻撃的にシフトしていくなか、その背後を守る佐野も重要になります。キーマンは鎌田ですが、佐野とのダブルボランチが日本の生命線であり、彼らの出来に全てが掛かっていると言っても過言ではないでしょう。

――このチームでベスト8を超えていけますか。

 チームとしては8年間の積み重ねがありますし、選手はGK以外全員、海外のクラブでプレーし、個人戦術を磨いてきました。ロシアW杯の頃までは、欧州や南米の選手に対してリスペクトし過ぎで、彼らの方が上という感覚があったと思うんです。

 でも、今はそういうコンプレックスはないし、むしろ対等に戦える自信を持っています。前にWBCで大谷翔平選手が「MLBの選手に憧れるのはやめましょう」と言いましたが、それは今の代表に当てはまります。

 W杯は簡単ではないですが、選手はW杯もクラブでの試合のように平常心で戦えるはずなので、ベスト8を超える可能性は大いにあると思います。

ブラジルに勝利し、笑顔で集合写真に応じる日本代表 ©時事通信社

――5月31日、壮行試合のアイスランド戦があります。

 ベースは出来ているので、今回メンバー入りしたなかで出場機会の少ない選手にチャンスを与えたり、怪我明けの選手を試せるならプレーさせてほしいですね。あと、左サイドの再構築という点で中村と誰を組み合わせるのか。そこは注目していきたいです。

 壮行試合なので勝ってアメリカに向かいたいと思いますが、勝ち負けよりもW杯をどう戦っていくのかということに重きを置いて、この試合をうまく使ってほしいですね。

取材・文=佐藤俊

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