例えば、初代『ドラクエ』と同じ年に販売されたバンダイの『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境』はそれほど歴史に残る大ヒットタイトルというイメージはないですが、これも実は100万本を超えるミリオンセラーなのです。というわけで、初代『ドラクエ』は同時代的にみると、歴史的大ヒットという数字ではなかったのですが、つづく『ドラクエ2』で240万本、『ドラクエ3』で380万本と、タイトルを出すたびに飛躍を遂げていき、現在の国民的タイトルの地位を築いていったわけです。
それに対してFFシリーズの販売本数を追ってみると、1987年の初代『FF』は52万本なので、同年発売の『ドラクエ2』と比べると5分の1ぐらいの本数であり、初代『ドラクエ』と比べても3分の1ぐらいの販売本数からスタートしています。
これが本書の第1回でお話しした「『ジャンプ』と密にコラボし、スタープレイヤーが集まって作ったドラクエ」と「ルーキーたちが若い情熱と才能で作ったFF」のスタートラインの差ともいえますね。
その後、1988年発売の『FF2』が76万本、1990年発売の『FF3』が140万本と、FFシリーズも順調に数字を伸ばしていきますが、常にドラクエにはダブルスコアの差をつけられており、とても「ライバル」といえるような状況ではなかったことがわかります。
ファミコン時代にはドラクエのフォロワー的位置付けのRPGタイトルがいくつも発売され、FFはそのなかで頭ひとつ抜けたクオリティで注目は集めていたものの、販売本数の実績でいうとドラクエと肩を並べる存在ではなかったのです。
スーファミ時代に飛躍したFF
そんなFFが飛躍するのは、スーパーファミコン時代になってからです。
スーファミの発売から約半年後に発売された『FF4』は144万本の売り上げでした。144万本というと、前作『FF3』と同じぐらいじゃないか、飛躍とはいえないのでは? と思われるかもしれません。
しかし、何年ものブームを経て日本中の家庭に普及しきった環境での「ファミコンの140万本」と、新ハードとして発売した直後の「スーファミの144万本」では意味合いがまったく異なるのです。
