リニューアルして再販する業者も苦しむことに
もうひとつが、中古マンションマーケットで個別に売却される区分所有住戸を購入し、リニューアルをしたうえで再販する買取再販業者の存在だ。ここには中小デベのみならず不動産仲介業者も多数参戦している。出口価格は仕入れ値に仲介手数料、リニューアル費用に自社の利益を上乗せした価格となる。
中古マンションマーケットの値上がりが続いている限りにおいて、タワマン等新築マンションの専有床買いによる転売も中古住戸の買取再販事業も成立する。
だが時計の針が逆回転を始めるとどうだろうか。多くの業者が出口で売り抜けることが出来ずに在庫を抱え込む状況となる。このことは中古相場が値上がりしなくなる、あるいはそのスピードが落ちるだけでひどく彼らの財布を苦しめることになる。
中古マンションマーケットの「終わりの始まり」か?
悪いことは連鎖する。今年2月、金融庁は地銀、信用金庫などの金融機関に、不動産融資が過熱していることに対してゆきすぎた状況を抑制するようにとの警告を発している。こうした警告に対して金融機関は敏感だ。不動産投資家の間では今、金融機関が融資条件を厳しくし始めたとの情報が乱れ飛び始めている。
中小デベや仲介業者の財務力は高くない。いわば自転車操業状態にある彼らの事業モデルは出口が窄まり、蛇口を閉められてしまうとあっというまに頓挫することになる。
気になるのが東京商工リサーチの発表する倒産統計だ。同社によれば2025年度の不動産業の倒産件数は331件と前年度比で13.35%の上昇となった。
中古マンションマーケットをある意味で支えてきた彼らの退場が加速すると、マーケットは大きく変容する恐れがある。意外にマーケットの「終わりの始まり」なのかもしれない。
