「生きているのが不思議なくらい」発見されたのは、倒れてから5日後
――倒れる前、予兆はありましたか。
上野 発症する人はよく目の奥が痛んだりするようなのですが、思い返してもそういうのは全然なくて……。関係があるか分かりませんが、昔から片頭痛がつらくて、家の各所に鎮痛剤を置いたり、車の中でも薬を常備したりはしていました。それが、倒れる数年前から、頭痛がピタっとなくなっていた。治ったのかなって喜んでいたくらいだったのですが、違いましたね(苦笑)。
――ちなみにタバコやお酒はどれくらい嗜まれていましたか?
上野 タバコは1日に2箱いかないくらい。お酒は飲まないので、生活習慣で思い当たるのって、タバコくらいしかないんですよ。ただ当時はコンビニ弁当を頻繁に食べていたので、食生活は偏っていました。高カロリーだったので、高血圧にはなっていたんじゃないかなと思いますね。
――発見時、意識はあったのでしょうか?
上野 自分では、全く記憶がないんです。でも、最初に搬送された病院ではまだ喋れていたらしくて、自分の名前を名乗ったそうです。そこはCTの設備がなくて他の病院に移ることになって、そのとき救急隊の人に「昨日は何を食べましたか?」と聞かれて「覚えてねえ」って発したのが、最後だったようです。
――くも膜下出血が起きた時には、ものすごい激痛が走ると聞いたことがあります。
上野 それも覚えていないんですよね……。僕の場合は出血が起きた箇所が前頭葉なのですが、細い血管がぷつっと1回切れて、意識がなくなったようです。それが回復して、また切れる。そうやって出血を繰り返していたのではないかって聞いています。だからバットで殴られたような激痛はなかった。
もう本当に当時のことは全然覚えていなくて……気づいたら、病院のベッドの上。そこからのことしか、覚えていない。倒れてからも、発見されるまで5日間が経っていたんですよ。先生からは、「発症から明らかに24時間以上は経っているので、生きているのが不思議なくらい」と言われました。
「覚悟をしてください」やむを得ず“開頭手術”をすることに
――発症から5日後に発見されたというお話でした。そこからどのように治療していったのでしょうか。
上野 倒れた日、家族には病院から「次の日に脳圧が上がってしまったら、開頭手術をしなければならない」と説明されていたようです。「何かあった時には覚悟をしてください」とも。そのまま一晩は危篤状態で過ごしたのですが、やっぱり脳圧が下がらないということで開頭手術をすることになりました。
――開頭手術というのはあまり聞きなれないのですが、どんな手術なのか伺えますか。
