ビジュアルだけでなく味も衝撃だった
サービスに気を良くして依怙贔屓するわけではなく、この店の沖縄そばは絶品だった。太めの麺は昔ながらの重厚な食感のもので、確かな満足感をもたらす。チェーン店などに多いツルツルした舌触りの麺は、スープがあまりのらないのだ。そのスープは、カツオや豚骨、シイタケなどの出汁に醤油の熟成味が加わり、奥行きのある味わいを創出している。出来合いではなく、店内で一から仕込んでいることがひと口で分かるスープだ。三枚肉の味つけもほどよく、厚さが1センチメートルほどもあるから食べごたえも充分。総合的な満足度は、牧志公設市場内の有名沖縄そば店「田舎」にも引けを取らないだろう。まさかバスターミナルでこれほどレベルの高い沖縄そばに出合えるとは、思いもしなかった。
食後にはアイスコーヒーのサービスまで
しみじみと食後の余韻に浸っていると、店主がアイスコーヒーを淹れてくれた。なんと、これもサービスだという。ここまで気前がよいと、こちらも自然と心が開かれてくる。先に述べたように、料理を味わうときにはシチュエーションも大事。美味しかった三枚肉そばは、店主の気前のよさによって、舌やお腹だけでなく心の底から満足できる一杯に昇華するのだ。立地や店の規模から考えて、客数が極端に多いわけではないだろう。だからこそ、ひとりひとりの客に対してきめ細かくおもてなしの気配りができるのかもしれない。
なお、サービスでトッピングされる豚骨は、切り口がとても鋭利である。間違っても、骨ごと口に入れることがないよう注意しよう。食べる際には、箸で肉をほじくり出すべし。
