最後の映画出演はホログラムのマイケル?

映画『メン・イン・ブラック2』(02年)の撮影風景。マイケルたっての希望でMIBの一員に!© Photo12 via AFP

 マイケルが切望しながら出演が叶わなかったいくつかの役柄のひとつに『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(99年)のジャー・ジャー・ビンクスがある。ジャー・ジャーはドロイドに襲撃されているところをクワイ=ガン・ジンに命を救われ、彼と行動を共にする。これは『ウィズ』のカカシとドロシーの関係に近いこともあり、自分ならうまくやれると思ったのかもしれない。マイケルは特殊メイクでジャー・ジャーを演じたがったが、ルーカスはフルCGで作りたかったため却下。ダンスグループ『ストンプ』の中心メンバー、アーメド・ベストが声とモーションキャプチャーを担当した。結果、ジャー・ジャーは映画史に残る不人気キャラとなり、アーメドは誹謗中傷を苦にして自殺を考えるまで追い込まれた。

 もうひとつは『X-MEN』(00年)のプロフェッサーX。人間とミュータントの平和的共存を願うヒーローチーム「X-MEN」創始者であり、迫害を受ける若いミュータントを保護するための私立学校「恵まれし子らの学園」を運営していたことが琴線に触れたのだろうか。オーディションでは製作陣に『ゴースト』で演じた白人市長の映像を見せてプレゼンしたが、最終的にはパトリック・スチュワートが演じ、熱心なマーベルファンも納得するハマり役となった。

 数十秒のカメオ出演ではあるが、マイケルの願いが叶ったのが『メン・イン・ブラック2』(02年)。1作目を気に入ったマイケルが『アダムス・ファミリー2』でバリー・ソネンフェルド監督に電話をかけてオファーした結果、MIB本部の大型スクリーン越しに「僕を正式なMIBの一員にして!」と上司に懇願するエージェントM(仮)として登場。真面目そうな七三分けの髪型も笑いを誘った。

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 突然の訃報を受けて急遽制作された『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(09年)を除けば生前最後の出演作品となったのが、マイケルの古くからの友人というブライアン・マイケル・ストラー監督による低予算コメディ『マイケル・ジャクソン IN ネバーランディングストーリー』(04年)(原題:Miss Cast Away and the Island Girls/トム・ハンクス主演『キャスト・アウェイ』(00年)のパロディ)。ミス・コンテストに出場する美女たちを乗せた旅客機が墜落し、機長らが謎の島でサバイバル生活を始める中、マイケルはローマ法王のエージェントMJとして、R2-D2風ロボットが投影するホログラム映像で登場。登場人物たちも彼の大ファンなので、「ノアの方舟を破壊せよ」という無理難題に「マイケルの頼みなら!」と士気が上がるところが微笑ましい。トータル出演時間は1分程度だが、メディアによる偏向報道が最も激しかった時期に「人々から愛されるマイケル」を描いてくれたことはファンにとって嬉しいところだ。

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