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あまりの衝撃に声も出ない。ただひたすら、泣き続けた。それと同時に桃香さんと最後にLINEでやり取りしていたのが小杉さんであることが確認された。
「私は何もやましいことなどありません」
小杉さんは捜査協力のため、任意で指紋、靴型、口腔内細胞などを提出した。まもなく事件当時は遠く離れた自宅にいたことが判明した。
次の容疑者は「元カレ」
「となると、あいつか……」
警察は、すでに本ボシとしてマークするべき男の存在をつかんでいた。桃香さんの元カレである。
たびたび桃香さんと口論している様子が近所住民たちに目撃されており、事件の1カ月前には自宅で大ゲンカして、近隣住民の通報で警察が出動する騒ぎを起こしていた。居酒屋の同僚たちにも「元カレが家に押しかけてくるので困っている」「元カレに殴られて青あざができた」などと話していた。
さらに事件直前には階下の住民が大きな物音を聞いており、こっそり桃香さんの部屋の様子を見に行くと、「うー、何で……」という桃香さんのうめき声が聞こえてきた。しかし、男の怒鳴り声が聞こえてこなかったので、その日は警察に通報することなく退散した。
これだけの下地があったのだから、元カレが疑われるのは当然だった。
「オレじゃない!」