ヨーロッパでは女王が誕生している

 ヨーロッパでも、かつては殆どのキリスト教国で、古代以来の法律によって、王位継承権は男系男子に限られていました。

 そのようななか、女王が即位することになった背景には、男性の世継ぎが生まれなかったことが大きかった。イギリスでは16世紀にエリザベス1世が、オランダでは19世紀から三代続けて女王が即位しました。

 2度の大戦を経て、男女同権の意識は高まっていきます。デンマークでは1953年に憲法と王位継承法が改正され、男子の継承者がいない場合に限り、女性の継承が認められるようになりました。当時の国王フレゼリク9世には息子はいませんでした。また、弟のクヌーズ一家は、大戦中にナチスへ傾倒しており、国民からの人気があまり高くなかった。そこで、フレゼリク9世の長女のマルグレーテ2世が、デンマーク初の女王になったのです。ただ、この時はあくまで「男子優先」でした。

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 スウェーデンでは、79年に法改正がなされ、男子にしか認められなかった王位継承権を、男女関係なく第1子が優先して得られる「長子優先」になりました。

 当時、国王カール16世グスタフは制度変更に反対していたとされます。しかし、市民の間では男女平等という意識が、当たり前になっていました。王室だけが違うのはおかしいということになり、制度変更がなされた。

 これがヨーロッパ初の事例となり、オランダ(83年)、ノルウェー(90年)、ベルギー(91年)と、ドミノ倒しのように、絶対的長子相続制への改正が行われていきました。デンマークも、2009年に長子優先へと移行しました。将来的には、愛子さまと同世代の女性たちが、次々と女王になる時代が来ます。

 私はヨーロッパ同様、日本も男女問わず第1子が皇位を継承する、長子優先にすべきだと考えています。また、女性皇族にも宮家を創設できるようにする必要があるでしょう。そうしなければ、皇族数の先細りは避けられず、女性・女系天皇を認めなければ、天皇制を安定的に維持することが困難になってしまいます。