孫の夢枕に立った佐藤愛子は「これ本当に助かるのよね」と杖を振り回した
桃子 私は身近な人が亡くなると夢で見るというのがよくあって。猫が死んだ時も猫の夢を見たし、仲良くさせてもらっていた占い師さんが亡くなった時もその方の夢を見ていたんですが、だいたい夢の中で、「私も行かなきゃいけないから」とかって言うんですよ。
響子 亡くなった方が?
桃子 そう。だから夢枕に立ってくれてるのかなと、まあ勝手に思ってるんですけど。祖母もその夜に夢枕に立って、旅支度をしてるんですよ。そうそうお通夜の前に、なぜお通夜で夜通し線香を絶やさないようにするのかをふと疑問に思ってネットで調べたんです。その昔、死亡確認が今ほどちゃんとしていなかった頃、仮死状態で遺体が起き上がることがあって、そうすると葬式が中止になるから、生き返るかどうかを確認するために通夜をするという風習があるんだというのを知ってそうなのかと思って、そのお通夜の日に寝たんですね。そうしたら祖母がいたので、うわ、生き返った!と思ったんですよ。
桃子 でも、旅支度をしているから、もうどこかに行くんだなというのが夢の中でわかって。祖母が「着物もきれいにしてもらってね」と言っているんですよね。さっき納棺師の方がきれいに着付けしてくれたからかな、祖母のお気に入りの着物を帯と一緒に二着ほど緒に入れたりしたからそのことかな、と思って。そういったお気に入りの着物を小さいタンスの中に入れて、そのタンスを持ってあの世に行くつもりみたいで。あと納棺の際に草鞋や杖や編み傘とかを入れるじゃないですか。その中の杖を持って「いや、これ本当に助かるのよね」って言いながら振り回していたんです。そこで目が覚めたんですよ。
響子 「随分きれいにしてくれたね」って言ったんでしょ。
桃子 そう、納棺師の人がすごく丁寧にやってくれたんだなと起きて感じました。夢の中で私は泣かなかったんですけど、起きた瞬間に、祖母と最後の会話だったと思って、わって泣いて。それまで祖母が亡くなったことに関しては結構ドライだったんです。102年もこの地球の重力重たいだろうな、肉体重たいだろうな、今までお疲れ!みたいな気持ちだったんですが、その夢を見た時は本当に最後だなと思って込み上げてくるものがありましたね。
